1. はじめに
Googleフォトを使っている方なら、設定画面で「バックアップをオンにする」というボタンを見たことがあるでしょう。実は、Googleフォトの「バックアップ」機能は、一般的に想像する「バックアップ」とはやや異なる動作をします。
2. Googleフォトの設定画面から見えること

iPhoneの写真がGoogleフォトに転送されたくないのですが、バックアップ オフになっていますか?また、Googleフォトアプリの「バックアップをオフにする」ということの意味が、いまいちよく分かりません。どのように理解したらよいのでしょうか?
という相談がありました。
まず、Googleフォトのプロフィールアイコンを押すと、「バックアップ オフ」と表示されているので、現在バックアップ機能は無効になっています。
2.1. 設定の確認方法
現在のバックアップ(同期)設定を確認するには、Googleフォトの設定画面を開きます。
「バックアップをオンにする」ボタンが表示されている場合、現在は同期機能がオフになっています。この状態では、新しく撮影した写真は自動的にGoogleフォトにアップロードされません。
同期機能をオンにするには、このボタンをタップします。オンにすると、スマートフォンの写真が自動的にGoogleフォトと同期されます。
3. 一般的な「バックアップ」の概念
設定画面には「Googleアカウントに写真をバックアップして安全に保存しましょう」という説明が表示されていて、「スマートフォンの写真をGoogleのサーバーに保存する機能」という印象を受けます。しかし、Googleフォトの「バックアップ」機能は、一般的に考える「バックアップ」とは異なるので注意が必要です。
まず、一般的な「バックアップ」について整理しましょう。
本来、「バックアップ」とは、元のデータを残したまま、別の場所にコピーを作成することです。
例えば、パソコンの重要なファイルを外付けハードディスクにコピーする場合を考えてみます。元のファイルをパソコンから削除しても、外付けハードディスクにはコピーが残ります。これが本来の「バックアップ」で、保険のような役割を果たします。
3.1. Googleフォトの「バックアップ」の実際の動作
Googleフォトの「バックアップ」機能を有効にすると、スマートフォンで撮影した写真や動画がGoogleフォトのサーバーに自動的にアップロードされます。ここまでは一般的なバックアップと同じように見えます。
しかし、重要な違いがあります。それは、Googleフォトで写真を削除すると、スマートフォンからも同じ写真が消えること1。逆に、スマートフォンで写真を削除すると、Googleフォトからも同じ写真が削除されます。
この動作は、一般的な「バックアップ」ではなく「同期」と呼ばれる機能です。「同期(シンク)」とは、複数の場所にあるデータを同じ状態に保つ機能です。身近な例では、スマートフォンとパソコンの連絡先を同じ状態に保つ機能があります。
これは写真を複数のデバイスで共有するには便利な機能ですが、元のデータを保護するという本来の「バックアップ」の目的は果たしません。
3.2. 容量の管理
Googleフォトの同期機能を使用すると、Googleアカウントの容量を消費します。無料プランでは15GBまで使用できます。
この容量は、Gmail、Googleドライブ、Googleフォトで共有されます2。写真を多く保存すると、他のサービスで使用できる容量が減ります。
容量が不足した場合は、有料プランに変更するか、不要な写真を削除する必要があります。
3.3. 「バックアップのオフ」とは?
つまり、Googleフォトの「バックアップ」という用語は、本来「同期」と言い換えるべきです。
したがって、「バックアップのオフ」は、「同期のオフ」と言えます。
Googleフォトで写真を削除するとスマートフォンからも同じ写真が消えるのはGoogleフォトのバックアップ機能を有効にした場合でしょうか?
ここでは、Googleフォト(オンライン)とGoogleフォトアプリを区別する必要があります。
「バックアップのオフ」にすると、iPhone内の写真はそのまま。勝手にオンラインのGoogleフォトに転送したりはしません。
しかし、「Googleフォト」アプリでは、iPhone内の写真・動画の閲覧はできます。
アプリ上は表示されていますが、iPhone内の写真を見ているだけです。
「バックアップ オフ」のGoogleフォトアプリで、写真を削除した場合は、Googleフォトではなく、iPhone本体の写真う削除してしまうことになるのです。
「Googleフォト」アプリは、「オンラインのGoogleフォトを見るためのアプリ」だと考えてしまいがちですが、そうではなく「iPhone内の写真を編集したり、Googleフォトに送るためのアプリ」なのです。
3.4. なぜ「バックアップ」という名前なのか
Googleが同期機能を「バックアップ」と呼ぶのは、ユーザーにとって理解しやすい名前だからかもしれません。多くの人にとって、「同期」という言葉は技術的で分かりにくいかもしれません。写真をクラウドに保存することは「バックアップ」という印象があります。しかし、この名前の選択によって、誤解が生じている可能性もあります。
4. 実際の削除動作を検証
Googleフォトの同期機能の動作を具体的に見てみましょう。
Googleフォトのウェブサイトやアプリで写真を削除すると、その写真は一旦ゴミ箱に移動されます。ゴミ箱に移動された写真は、スマートフォンからも同時に削除されます。
ゴミ箱の写真は60日間保存された後、完全に削除されます3。この期間中であれば復元可能ですが、60日を過ぎると完全に失われます。
重要なのは、この削除がスマートフォンとGoogleフォトの両方で同時に発生することです。これは明らかに「バックアップ」の動作ではありません。
4.1. 本当のバックアップが必要な場合
写真の本当のバックアップが必要な場合は、別の方法を検討する必要があります。
例えば、定期的にスマートフォンの写真をパソコンにコピーする方法があります。この場合、スマートフォンから写真を削除しても、パソコンにはコピーが残ります。あるいは、外付けハードディスクやUSBメモリーに写真をコピーすることも、真の意味でのバックアップになります。
4.2. 同期機能の利点
Googleフォトの同期機能には、バックアップとは異なる利点があります。
複数のデバイスから同じ写真にアクセスできます。スマートフォンで撮影した写真を、パソコンやタブレットからも見ることができます。
また、スマートフォンの容量を節約できます。写真をGoogleフォトにアップロードした後、スマートフォンからは削除して容量を空けることができます。
5. まとめ
Googleフォトの「バックアップ」機能は、実際には同期機能です。この機能は、複数のデバイスで写真を共有するには便利ですが、元のデータを保護する真の意味でのバックアップではありません。
一方で削除すると両方から削除されるため、本当の意味でのデータ保護を求める場合は、別のバックアップ方法を併用する必要があります。Googleフォトの同期機能は、写真の共有とアクセスの利便性を提供する機能として理解することが重要です。
- Googleフォトアプリで写真を削除すると、バックアップがオンになっているすべてのデバイスからも削除される仕様となっています。 – Googleフォトで写真を「削除」すると同期している端末上からも消える仕様とその対策 | アプリオ
- Googleアカウントの15GB無料容量は、Gmail、Googleドライブ、Googleフォトの3つのサービス間で共有されており、これらのサービスで使用した容量の合計が15GBの制限内に収まる必要があります。 – ドライブ、Gmail、フォトの保存容量を管理する – Google ドライブ ヘルプ
- Googleフォトにバックアップ済みの写真や動画は、削除後60日間ゴミ箱に保存され、その後完全に削除されます。バックアップされていない写真は30日間の保存となります。 – 写真や動画を削除する – Android – Google フォト ヘルプ