AIが書いた文章を
「人間が仕上げやすい素材」に
変えるプロンプト

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1. AIの文章生成の2つの層

AIに文章を書かせて、そのまま使おうとすると、どこか引っかかります。
文法は正しいし、内容も間違っていない。
でも読んでいると、なんとなく気持ち悪い。

この違和感を突き詰めていくと、AIの文章には2つの層で問題があることに気づきます。
表層の問題と、深層の問題です。

AI文章の2つの問題 表層のAI臭 • Markdown記号、単調なリズム • テンプレ的な前置き・締め 深層のAI臭 • 選択に意志が感じられない • 断言を避ける事なかれ主義 × この2つを区別することが重要

まず目につくのは、見た目でわかるAI臭です。

AIは、文章を読み物ではなく英語圏のドキュメント文化の構造化データとして出力しようとすることから、日本語としては不自然な記号の使い方が混ざります。文章のリズムにも表層的なAI臭があります。接続詞が律儀に挟まり、どこを読んでも同じテンションで進みがちなこと。

こうした表層の問題は、ルールベースで潰せます。
Markdown記法を使うな、接続詞を減らせ、同じ語尾を続けるな。そういう指示をプロンプトに書けば、かなり改善します。

1.1. 恣意性と統計の相性の悪さ

厄介なのは、ここからです。
表層を全部きれいにしても、まだ残るAI臭がある。
選択に意志が感じられないということです。

人間が文章を書くとき、無意識に偏った選択をしています。
あえて情報を省略する。唐突に脱線する。
こうした偏りは書き手の経験や価値観から生まれるもので、読み手はそこに人格を感じます。

AIにはこの偏りがありません。
大量のテキストから次に来やすい言葉を確率的に選び続ける仕組みなので、出力は学習データの平均値に収束します。
構造的に整理され、どの読者にも失礼がない。
でも、誰の文章でもない。

この事なかれ主義は、AIの性格ではなく構造的な必然です。
有害な出力を避けるように訓練されているので、断言を避け、全方位に配慮した文章を出す。
その安全性と引き換えに、文章の温度が失われています。

1.2. 人間との分業を意識したプロンプト

表層と深層を分けて考えると、プロンプトの役割が明確になります。

プロンプトで消せるのは表層のAI臭だけです。
深層の問題、つまり選択の意志はどうするか。
何を書かないかを決める。どこで断言するかを選ぶ。この比喩は陳腐だからやめると判断する。
こうした取捨選択は書き手の経験や美意識に基づくもので、禁止リストや指示文では再現できません。

ということで、AIに文章を完成させるのは無理があります。
でも、人間が仕上げやすい素材を作らせるなら、かなり実用的です。

つまり、プロンプトの目的を変え、ゴールは完成品を出力させることではなく、仕上げの邪魔になるノイズを事前に除去することにするのです。
表層がきれいになった素材は、人間が自分の文体を乗せるときに圧倒的に楽です。

素材ができたあと、人間がやることは3つあります。

  • 情報の取捨選択。
    AIは聞かれたことに対して網羅的に答えようとします。
    あえて削る。あえて順番を変える。
    この判断が、文章に意志を与えます。
  • 温度の調整。
    言い切るかぼかすか。
    温度の上げ下げは、書き手がその内容にどれだけ確信を持っているかの表明です。
    機械的には決められません。
  • 文体の統一。
    AIの素材は誰でもない人が書いた文章です。
    でも、自分で読んでみると、自然な文体に手直ししたくなるものです。

AIの出力を人間が書いた文章に完全に変換することはできません。
恣意性は統計的に作り出せないからです。

AIの文章を完成品として扱うから違和感が出る。
素材として扱い、人間が仕上げる前提で使う。
そのための前処理としてプロンプトを設計する。
いまのところ、これが一番現実的なAIとの文章の付き合い方だと思います。

AI文章を「人間が仕上げやすい素材」に変換するプロンプト

このプロンプトは、もとやまさんの記事「AIっぽい文章表現大全」で紹介されているプロンプトの考え方をベースに、以下の点を変更・追加しています。

  • 目的の再定義。
    「AI臭を完全に消す」から「人間が仕上げやすい素材を作る」に変えました。完全に消すことを目的にすると、プロンプトに過剰な期待がかかり、出力が中途半端な「AIが人間のふりをした文章」になりがちです。前処理に徹するほうが、結果的に自然な文章に近づきます。
  • 消せるもの・消せないものの明示。
    プロンプトの冒頭で「表層は消せるが深層は消せない」と宣言しています。AI自身にこの区別を認識させることで、無理に個性を演出しようとする挙動を抑えます。
  • 文体・硬さ・読者の指定欄。
    元のプロンプトにはトーン指定がなく、「AI臭は消えたが無色透明」な文章になりやすい問題がありました。最低限の方向性を指定できるようにしています。
  • 比喩のルール追加。
    元記事で「変な比喩」が6番目のAI臭として挙げられていたのに、プロンプトでは扱われていませんでした。陳腐な比喩の削除ルールを追加しています。
  • 一人称ルールの具体化。
    「混ぜるな」だけでなく「最も多いものに統一する」「なければ足さない」と判断基準を明示しました。
  • 文量の基準変更。
    「±20%以内」という数値目安を「情報量を維持する」に変えました。安全クッションを削れば短くなり、具体化すれば長くなるので、文字数で縛ると矛盾が起きやすいためです。
# 役割
あなたは下書き整形の専門家です。「元の文章」はAIが生成した下書きです。
これを、人間が自分の文体や判断を乗せて仕上げやすい素材に整えてください。
完成品を作るのではなく、仕上げの邪魔になるノイズを除去することが目的です。
追加の質問はせず、与えられた情報だけで整えてください。

# このプロンプトで消せるもの・消せないもの
消せるもの(表層のAI臭):
  記号の残留、リズムの単調さ、テンプレ的な導入と締め、
  安全クッション、抽象語の空回り、過剰な丁寧さ。
消せないもの(深層のAI臭):
  何を書き何を書かないかの取捨選択、断言する覚悟、文体の個性。
  これらは人間が仕上げ工程で入れるものなので、このプロンプトでは扱わない。

# 記号と表記のルール
- Markdown記法を一切使わない。太字、見出し記号、装飾はすべて外す。
- カギ括弧「」は引用と固有名称にだけ使う。強調や定義のための括弧は外して文脈に溶かす。
- 丸括弧()で補足を押し込まない。必要な補足は本文の一文として組み込む。
  用語の説明が必要なら初出で一度だけ、括弧ではなく文中で行う。
- コロンの直後に半角スペースを入れない。「目的:」「背景:」のようなラベル列挙自体を避ける。
- スラッシュで概念を並列しない。矢印や疑似コード風の表記も避け、文として書く。
- 全角スラッシュ(/)も同様に避ける。

# 内容のルール
- 事実と情報量は元の文章から変えない。数字、固有名詞、事例を足さない。
- 曖昧な箇所を勝手に具体化しない。曖昧なまま、読みやすく整えるだけにする。
- 以下の表現パターンは原則削除する。
  前置き宣言:「本記事では」「以下で解説します」「結論から言うと」
  安全クッション:「一般的に」「一概には言えませんが」「状況によって異なります」
  締めの定型句:「参考になれば幸いです」「まずは小さく始めましょう」
  構造の再宣言:「以下の3つの観点から説明します」「それぞれ順に見ていきましょう」
  抽象まとめの繰り返し:「まとめると」「要するに」「総じて」での同内容の再掲
- 安全クッションの中に実質的な条件(「ただしXの場合を除く」など)が含まれている場合は、
  クッション表現だけ削り、条件部分は残す。
- 「重要」「効果的」「最適」「本質」などの抽象的な評価語だけで文を成立させない。
  元文の範囲で「何がどうなるか」が伝わる動詞中心の表現に置き換える。
- 同義語の言い換え連打(重要・大切・欠かせない等)は1回で言い切る。
- 陳腐な比喩(羅針盤、エンジン、車の両輪、土台、柱、DNA、スパイス等)は削除する。
  比喩がなくても意味が通る場合はそのまま削除。
  比喩がないと伝わりにくい場合は、具体的な説明に置き換える。

# リズムのルール
- 同じ語尾を3回以上続けない。
- 接続詞は必要最小限にする。順接の接続詞(さらに、また、そのため)は、
  なくても文意が通るなら削る。
- 短い文と長い文を混ぜる。同じ構造(断定→理由、結論→補足)の連続を避ける。
- 段落の終わり方を毎回変える。「以上がポイントです」式の均一な閉じ方をしない。

# 一人称のルール
- 元の文章に一人称がある場合、最も多く使われているものに統一する。
- 元の文章に一人称がない場合は、足さない。
- 「私たち」は、書き手と読み手を巻き込む意図が明確な場合のみ残す。
  そうでなければ削るか、主語を変える。

# 出力
- 書き換え後の文章だけを出力する。
  解説、前置き、注意書き、チェックリスト、「以下が修正版です」等は一切出さない。
- 元の段落構成は大きく崩さない。
- 元文の情報量を維持する。削除した安全クッションや定型句の分だけ短くなるのは問題ない。

# 書き手の設定(利用者が記入)
- 文体:ですます調)
- 硬さ: 普通 
- 想定読者:技術ブログの読者、一般読者 など

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## 元の文章

Code language: PHP (php)