2016年のPC、
起動5分をSSD換装で
30秒に縮めた作業記録

  • 富士通LIFEBOOK AH50/Xの起動が5分近くかかるようになったので、HDDをSSDに換装しました。
  • 交換前後とも容量は1TBのまま、クローンドックで全データを複製してから物理的に差し替えています。
  • 起動時間は約5分から約30秒に短縮、データ転送には3〜4時間かかりました。
  • SSD本体は約12,000円、起動時間の削減率はおよそ90%です。

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1. 起動に5分かかっていたPCの中身

1. 起動に5分かかっていたPCの中身

本体は富士通のLIFEBOOK AH50/X、型名はFMVA50XWPです。 本体ラベルに「2016-05」とあるので、2016年頃の機種になります。 そろそろ寿命かと思いつつ、まずは中身を確認することにしました。

交換前のストレージは、Western Digital製のWD Blue WD10JPVXでした。 容量1TB、回転数5,400rpm、サイズ2.5インチ、接続方式SATAで、製造日は2016年3月23日です。 本体とほぼ同じタイミングで組み込まれた、初期搭載のHDD(Hard Disk Drive:磁気ディスクを使う記憶装置)だと考えられます。

1. 起動に5分かかっていたPCの中身

5,400rpmのHDDは、円盤状のディスクを物理的に回転させ、磁気ヘッドを目的の位置まで移動させてデータを読み書きします。 Windowsの起動時には、OS本体やドライバー、常駐ソフト、ユーザー設定など、細かいファイルへ次々とアクセスします。 このように離れた場所のデータを順不同で読み書きする処理をランダムアクセス(Random Access)と呼びますが、HDDはファイルごとに磁気ヘッドを移動させる必要があるので、ここで待ち時間が発生しやすくなります。

起動の遅さがHDDだけに起因していたとは言い切れません。 スタートアップアプリの数やメモリ容量、HDD自体の経年劣化なども関係してきます。 ただ、5,400rpmという回転数と2016年製という年式を見る限り、換装を検討する材料としては十分でした。

2. クローンドックで複製してから差し替える

2. クローンドックで複製してから差し替える

2.1. 複製と分解の手順

作業の流れは、データを新SSDへ複製してから、物理的にストレージを交換するという方法です。

  1. クローンドックに旧HDDと新SSDを接続する
  2. 旧HDDの内容を新SSDへ複製する
  3. PC底面のカバーを取り外す
  4. HDD固定金具とネジを取り外す
  5. HDDをSSDへ差し替える
  6. 固定金具をSSDへ付け替える
  7. PCを再組み立てする
  8. 電源を入れて起動を確認する

クローンドックにはA側とB側に2台のドライブを挿入する形になっていて、進行状況が25%、50%、75%、100%と表示されます。 PC本体を経由せず、ドライブ同士で直接複製するオフラインクローン方式です。 PCが立ち上がっていなくても複製できるので、作業中はPCを触らずに待つだけでした。

2.2. 起動確認とSSDの仕様

交換後のPC画面には「FUJITSU」の起動ロゴが表示されました。 この画面から確認できるのは、電源が入り、POST(Power-On Self-Test:電源投入時に行われる基本的な自己診断)が進行していて、SSD装着後も起動処理が開始されているということです。 接続不良で即座に停止する、という事態は起きていません。 ただし、この段階ではログイン画面やデスクトップまで表示されたわけではないので、Windowsが正常に起動完了したことまでは、この写真だけでは確認できません。

交換後のストレージは、Silicon Power製のSSD(Solid State Drive:半導体を使う記憶装置)A55です。 容量1TB、サイズ2.5インチ、厚さ7mm、接続方式SATAで、旧HDDと同じ1TBなので容量を減らさずそのまま移行できる構成です。 物理的な可動部を持たないので、必要なデータへ直接アクセスできます。

3. 起動時間は5分から30秒に、転送は3〜4時間

3.1. 起動時間と転送時間の実測

換装後、起動には5分ほどかかっていたのが、30秒ほどになりました。 5分は300秒なので、起動時間はおよそ10分の1、削減率にすると約90%です。 数値だけ見ると地味ですが、電源を入れてから作業に取りかかれるまでの体感差はかなり大きいです。

データ転送には、1TB全域でおよそ3〜4時間かかりました。 単純に計算すると、平均の実効速度はおよそ70〜93MB/sになります。 2.5インチで5,400rpmのHDDから読み出す速度としては不自然な数字ではなく、SSD側ではなく旧HDDかクローンドック側が速度の上限になっていたと考えられます。 想定どおりの時間で終わったので、転送中に目立った読み込み停止や極端な速度低下はなかったはずです。 ただし、HDDの健康状態が良好だったかどうかまでは、この結果だけでは断定できません。

3.2. 費用と回収の計算

今回使ったSSD(1TB)の価格はおよそ12,000円でした。 数年前と比べると高くなった印象があります。 そういう意味では、少し詰んだタイミングでの購入だったかもしれません。

古いPCでも、原因を切り分けてピンポイントで手を打てば、まだしばらく使えるものです。