- Gmailの「メイン」は届いたメールの全体ではなく、自動分類された5つのカテゴリのうちの1つです。注文確認や本人確認のメールは「新着」に入りやすい。
- スマートフォンのアプリでは、カテゴリはタブではなく、左上のメニューの項目として縦に並んでいます。メニューを開かないかぎり、他のカテゴリは画面に現れません。
- スマートフォンの新着通知は、既定では「メイン」のメールだけが対象です。通知が鳴らないことは、メールが届いていない証拠になりません。
- 「すべての受信トレイ」はメニューの一番上にある別の入り口で、複数アカウントのメールをカテゴリの区別なく1つに並べます。名前の似た「すべてのメール」とは別物です。
1. 「メイン」に入るのはGmailが選んだ一部だけ

あるサービスに登録して、確認メールを待っていたときのことです。 表示していた一覧を何度も指で引き下げて更新しました。 来ない。 登録に失敗したのだろうと思って、もう一度やり直そうとしたところで、左上のメニューを開いてみました。 「新着」に、5分前に届いていました。
Gmailは、受信トレイの種類が「デフォルト」のとき、届いたメールを自動でカテゴリに振り分けます。 メイン(Primary)は知り合いからのメールと他に分類されないもの、ソーシャル(Social)はSNSやメディア共有サイトからの通知、プロモーション(Promotions)は特典や広告、新着(Updates)は自動確認メールや通知や明細書、フォーラム(Forums)はメーリングリストや掲示板です1。 このカテゴリは、自分で新しく作ることはできません。 使うかどうかを選べるだけです。
つまり「メイン」を見ている状態は、受信箱を見ている状態ではなく、5つのうち1つの棚を見ている状態ということになります。 ちなみに、受信トレイのメールが25万通を超えると、そもそもこの分類機能が選べなくなります2。 そこまで溜める人がいるという前提で上限が設けられているのも、なかなかの話です。
1.1. スマートフォンではタブではなくメニューに並ぶ
ここでつまずきやすいのが、パソコンとスマートフォンで見た目がまったく違うことです。 パソコンのGmailでは、受信トレイの上に「メイン」「ソーシャル」「プロモーション」といったタブが横に並びます3。 クリックすれば隣に移れますし、何より他のカテゴリの存在が常に目に入ります。
スマートフォンのアプリには、この横並びのタブがありません。 検索欄の左にある三本線のメニューを開くと、上から「すべての受信トレイ」「メイン」「ソーシャル」「プロモーション」「新着」「フォーラム」と縦に並んでいます。 メニューを閉じている間、他のカテゴリは画面のどこにも表示されません。 タブなら見落としで済むところが、アプリでは存在ごと視界から消えている。 「自分はメインだけを見ている」という自覚を持ちにくいのは、この作りのせいです。
1.2. 確認メールが「新着」に落ちる理由
Googleは「新着」を、すぐに確認する必要のない自動確認メール、通知、明細書、リマインダーの置き場所と説明しています4。 待っているメールほど、この定義に当てはまります。 注文確認、予約確認、パスワード再設定、配送通知、請求の明細。 どれも人が書いたものではなく、システムが自動で送ったものです。
Gmailの分類は、内容の緊急度ではなく、メールの出どころと形式を手がかりにしています。 自動送信されたメールは、こちらが今それを待っているかどうかを知りません。 おまけに、メインとソーシャルとプロモーションを有効にしていると、新着も一緒に有効になっていることがあります5。 自分でオンにした覚えがないのにメニューに新着があるのは、ここから来ています。
1.3. 通知が鳴らないまま届いていることがある
Googleのヘルプには、新着メールの通知をオンにしても、表示されるのは「メイン」の新着メールに関する通知だけと書かれています6。 プロモーションや新着に振り分けられたメールは、届いた時点で通知の対象から外れる。
だから「通知が来ていないから、まだ届いていない」という判断は成り立ちません。 待っているメールがあるなら、通知を待つのをやめて、自分でメニューを開くほうが早いです。 なお、メールにスターを付けると、元のカテゴリに加えて「メイン」にも表示させる設定があります7。 特定のやりとりを見失いたくないときには、これが効きます。
2. 「すべての受信トレイ」はアカウントをまたぐ画面

Gmailアプリでは、1つのアカウントに他のメールアドレスを5つまで追加できます8。 仕事用と個人用、それに昔のプロバイダのアドレス、という使い方をしている人は多いでしょう。 このとき、メニューの一番上、「メイン」よりも上の段に出てくるのが「すべての受信トレイ」です。 追加したアカウントの受信トレイを1つのリストにまとめて表示します9。
この画面には、カテゴリの区別がありません。 アカウントをまたいだ表示なので、メインだけを切り出す仕切りが用意されていない。 実際に開いてみると、キャンペーンの案内、セキュリティ通知、購入の領収書、利用規約の変更が、日付順に一列に並びます。 プロモーションのメールと新着のメールが、同じ流れの中に混ざっている状態です。 「メイン」を開いているときより、確実に多くのメールが見えます。
ただし、迷惑メールとゴミ箱、それにアーカイブ済みのメールは、受信トレイのメールではないので出てきません。 ラベルで探したいときも、アカウントを切り替える必要があります。
もう一つ、名前が紛らわしいのが「すべてのメール」です。 こちらは1つのアカウントの中で、受信トレイに入っているかどうかを問わず全部を並べるラベルです。 アーカイブしたメールを見つけたいときは、こちら10。 「すべての受信トレイ」は横方向にアカウントを束ね、「すべてのメール」は縦方向に過去まで含める。 どちらも「すべて」と名乗っていますが、束ねている軸が違います。
3. Gmailはフォルダではなくラベルで分けている
Googleのヘルプは、ラベルについて「ラベルはフォルダとは異なります」と一行で言い切っています11。 フォルダなら、1通のメールは1か所にしか置けません。 ラベルは1通に何枚でも貼れます。
受信トレイも、実はラベルの一種です。 カテゴリも同じで、検索欄に category:updates と打つと「新着」のメールが出てきます12。 迷惑メールもラベル、スターもラベル。 アプリのメニューに縦に並ぶ項目は、ほとんどがラベルの名前です。
この構造がわかると、カテゴリを移す操作の意味が変わってきます。 「プロモーション」から「メイン」へメールを移動しても、メールがどこかへ引っ越したわけではありません。 貼られていたラベルが付け替えられただけです。 アーカイブも同じで、受信トレイのラベルを外す操作にすぎません。 だからアーカイブしたメールは消えず、「すべてのメール」には残っています。
スターを付けたメールが元のカテゴリと「メイン」の両方に出るのも、同じ理屈です。 1通が2か所に見えるのは、コピーができたからではなく、ラベルが2枚貼られているから。
4. 見落としたときは、メニューから順に開く
確認メールが見つからないとき、いちばん確実なのは、メニューの項目を上から順に開いていくことです。 「メイン」を離れて、「ソーシャル」「プロモーション」「新着」「フォーラム」。 一つ見るたびにメニューを開き直すので手間はかかりますが、どこに入っていても必ず行き当たります。 それでも出てこなければ、同じメニューを下にたどって「迷惑メール」を開きます13。 複数のアカウントを追加しているなら、「すべての受信トレイ」を開けば、カテゴリの区別なく一覧できます。 検索欄で送信元やサービス名を打つ手もありますし、category:updates のようにカテゴリを指定した絞り込みもできますが、送信元も件名もうろ覚えなら、順に開いたほうが速いです。

見つけた後は、設定で分類を直せます。 そのメールを開いて「移動」から正しいカテゴリを選ぶと、Gmailは今後の振り分けにその判断を反映していきます。 パソコンなら、タブへのドラッグ&ドロップでも同じことができます。 確実にしたいときは、フィルタを作って、特定の送信者のメールを指定のカテゴリに振り分ける設定にします14。
カテゴリそのものを減らす選択もあります。 アプリの設定でアカウントを選び、受信トレイの種類から受信トレイのカテゴリに進むと、カテゴリごとにチェックを外せます。 「新着」だけをオフにすれば、確認メールはメインに戻ってきます。 受信トレイの種類を「デフォルト」から変えれば、分類そのものがなくなり、届いたメールが一列に並ぶ昔ながらの受信箱になります15。
自動分類は、放っておくと便利な機能です。 ただ、待っているものがあるときだけは、その便利さが裏返ります。 自分の受信箱がいくつの棚に分かれているのか、一度メニューを開いて確かめておく。 それだけで、次に「メールが来ない」と焦る回数が減ります。
- Googleのヘルプでは、メイン、ソーシャル、プロモーション、新着、フォーラムの5つが挙げられています。 – メールをカテゴリに分類する
- ヘルプには、上限を超えないようにメールを削除またはアーカイブするように、という注意が添えられています。 – メールをカテゴリに分類する
- ヘルプにも「[デフォルト]を選択すると、受信トレイは[メイン]、[ソーシャル]、[プロモーション]、[新着]などの複数のタブに分割されます」と説明されています。 – Gmail の受信トレイのレイアウトを変更する
- Android版のヘルプには「優先度の低いメールを整理する」という項目があり、注文確認メールやリマインダーが[新着]に分類されることがあると書かれています。 – メールをカテゴリに分類する – Android
- この場合は、設定のアカウント別の項目から受信トレイのカテゴリに進み、[新着]のチェックボックスを外せます。 – メールをカテゴリに分類する – Android
- カテゴリの設定ページに「新着メールの通知をオンにすると、[メイン]カテゴリの新着メールに関する通知のみが表示されます」と明記されています。 – メールをカテゴリに分類する
- 設定の「スター付きのメールを[メイン]に含める」または「[メイン]に含める」のチェックボックスで切り替えます。 – メールをカテゴリに分類する
- Gmail以外のOutlook、iCloud Mail、Yahooなどのアドレスも追加でき、自動設定が使えない場合はIMAPの情報を手入力します。 – Gmail アプリに別のメール アカウントを追加する
- ヘルプでは「すべてのアカウントを1つの受信トレイに表示する」として、左上のメニューから[すべての受信トレイ]をタップする手順が案内されています。 – Gmail アプリに別のメール アカウントを追加する
- ヘルプにも「アーカイブしたメールはカテゴリに表示されません」「アーカイブしたメールを見つけるには、Gmail の[すべてのメール]ラベルに移動します」と書かれています。 – メールをカテゴリに分類する
- 同じ箇所に、ラベルは自分にだけ見えるもので、メールの宛先には届かないという説明も添えられています。 – Gmail でラベルを作成、管理する
- category: は検索演算子の一つで、from: や subject: などと組み合わせて絞り込めます。 – Gmail の検索を絞り込む
- 誤って迷惑メールに分類されたメールは、開いてその他アイコンから「迷惑メールでないことを報告」を選ぶと受信トレイに戻ります。 – Gmail で迷惑メールを報告する
- 検索条件からフィルタを作ると、ラベル付け、アーカイブ、削除、スター付け、自動転送なども自動で行えます。 – メールのフィルタルールの作成
- 受信トレイの種類には、デフォルト、重要なメールを先頭、未読メールを先頭、スター付きメールを先頭、優先トレイ、マルチ受信トレイがあります。 – Gmail の受信トレイのレイアウトを変更する