「ゴミ箱がいっぱい」と出るたびに、なんとかしなければと思ってタップしていませんか。 ところが消しても消しても、同じような表示がまた出てくる。
- 「ゴミ箱がいっぱいです」という広告は、スマホの中身を見ずに表示されています。
- ウェブサイトが取得できるのは、そのサイトがブラウザ内に保存している情報やおおよその空き容量だけです。
- 本体の実際の容量は「設定」の「ストレージ」で確認できます。
- Googleフォトの容量は本体とは別枠で、Gmailやドライブと合計15GBを共有しています。
1. 「ゴミ箱がいっぱい」は中身を見ていない
タップしても直らない理由は単純です。 そもそもその広告は、スマホの中を見ていない。

これはスケアウェア(scareware:不安をあおって操作させる広告)と呼ばれる仕組みです1。 Androidの警告画面に似せた見た目で「容量が限界」「今すぐ掃除」と表示し、アプリのインストールや定期購入、通知の許可、不審なサイトへの移動を促します。 本物の警告に見せかけているだけで、中身は普通のウェブ広告です。
では、なぜスマホの中を見てもいないのに「いっぱいです」と言い切れるのか。 ウェブサイトが取得できるのは、そのサイト自身がブラウザ内で使っている保存領域と、ブラウザ全体でどれくらい保存できそうかというおおよその見積もりだけです2。 端末の写真フォルダやアプリの容量を直接読み取る手段は、通常のウェブページには与えられていません。 つまり広告側は、スマホの実際の空き容量を知らないまま「いっぱいです」と表示しているわけです。
広告が出たら、削除や修復、今すぐクリーンといったボタンには触れず、タブかアプリを閉じます。 繰り返し出てくる場合は、Chromeで該当のサイトを開き、アドレス欄左側のページ情報から権限に入り、通知をオフにしてください3。 身に覚えのないアプリが入っていないかは、Google Playのプロフィール画像からPlay プロテクトでも確認できます4。
2. 本体とクラウドのストレージ容量を確認するには?

2.1. 設定アプリで本体のストレージを確認する
広告の数字ではなく、自分の目で確かめれば済む話です。 手順自体はそれほど長くありません。

- 「設定」アプリを開きます。
- 「ストレージ」をタップします。
- 「使用済み」「空き容量」と、写真・動画・アプリなどの内訳が表示されます。
機種によっては「デバイスケア」や「端末情報」の中に格納されていることもあります。 見当たらない場合は、設定画面上部の検索欄に「ストレージ」と入力すれば見つかります。 広告の表示ではなく、この設定画面に出る数字が端末本体の実際の容量です5。
内訳を見ると、写真や動画が容量を圧迫しているケースが多いことにも気づきます。 不要なアプリのキャッシュや、ダウンロードフォルダに溜まったファイルが原因になっていることもあります。 広告を消す前に、まずこの画面で本当に空き容量が減っているかどうかを確かめてください。
2.2. Googleフォトの容量はスマホ本体と別枠
スマホ本体の容量を確認して問題がなくても、Googleフォトの表示が気になる人もいます。 実は、この二つは別の場所に保存されている容量です。

- Googleフォトアプリを開きます。
- 右上のプロフィール画像かイニシャルをタップします。
- 「フォトの設定」から「バックアップ」、続けて「ストレージを管理」を開きます。
- 画面上部に使用量と空き容量が表示されます。
Googleフォトはスマホ本体のストレージとは別に、クラウド上の保存容量を使っています6。 本体のストレージが十分空いていても、Googleフォトの容量が別に問題になる場合があるということです。
2.3. Googleアカウントの15GBという枠組み
なぜGoogleフォトの容量がスマホ本体と別に問題になるのか。 通常の個人用Googleアカウントでは、Googleフォト、Gmail、Googleドライブが合計15GBの容量を共有しているからです7。
写真や動画をたくさん保存していると、この15GBはGmailの受信トレイやドライブのファイルとも取り合いになります。 メールに大きな添付ファイルが溜まっていたり、ドライブに動画を置いていたりすると、フォト側の空き容量が圧迫されることもあります。 逆に言えば、フォトの容量が足りないときにドライブやGmailの不要なファイルを整理すると、フォトの空き容量が回復することもあるわけです。
3. 広告が出たときの対処
ここまでの内容を、実際の操作の順番として整理しておきます。
まず「設定」の「ストレージ」で本体容量を確認します。 次にGoogleフォトの「ストレージを管理」でクラウド側の容量を確認します。 どちらにも問題がなければ、その広告表示は無視して構いません。
タップして消せそうに見えるボタンほど、実は何も解決していないことが多いものです。 広告が言っていることと、設定画面に出ている数字は、まったく別の情報源から来ています。 自分の端末とアカウントの数字を一度確認しておけば、次に似たような表示が出ても慌てずに済むはずです。
3.1. 不要な広告アプリを削除するには?(Androidスマートフォンの場合)

広告そのものを消しても、すでに入れてしまったアプリは残ります。
削除は、Google Playストア側から行います。
Playストアを開き、右上のプロフィール画像をタップすると、「アプリとデバイスの管理」というメニューが出てきます。
そこから「管理」を開けば、端末にインストール済みのアプリが一覧で並ぶので、削除したいアプリ名をタップし、「アンインストール」を選ぶだけです8。
一覧のチェック欄にチェックを入れてから削除する機種もあります。
一覧に「アンインストール」ではなく「無効にする」しか出てこないアプリもあります。
端末にあらかじめ組み込まれているシステムアプリは、Playストア経由では完全に削除できず、無効化にとどまることがあるからです9。

削除後、アプリ一覧から名前が消えていれば作業は終わりです。
「ゴミ箱がいっぱい」の広告と、それをきっかけに入ってしまったアプリの両方を片づけて、ようやくひと段落といったところでしょう。
- IBMは、コンピュータがウイルスに感染していると思わせて偽のセキュリティソフトの購入などをさせる詐欺の一種と説明しています。 – スケアウェアとは何か
- MDNは、StorageManagerのestimate()メソッドが取得できるのは現在のオリジンが使用している容量とおおよその空き容量の見積もりだけだと説明しています。 – StorageManager: estimate() method
- Google Chromeヘルプは、サイトの通知を止めるにはサイトの設定から権限を変更する手順を案内しています。 – 通知を使用してアラートを受け取る
- Google Playヘルプは、Play プロテクトがアプリのインストール時と端末の定期スキャンで有害な可能性があるアプリをチェックする仕組みだと説明しています。 – Google Play プロテクトを使用してアプリの安全性とデータ プライバシーを確保する
- Android ヘルプは、設定アプリのストレージ画面で端末の使用容量と空き容量を確認できると案内しています。 – Android デバイスの空き容量を増やす
- Google フォト ヘルプは、ストレージを管理の画面でGoogleアカウントに関連付けられた保存容量を確認できると説明しています。 – ストレージを管理する
- Googleは、各アカウントでGmail・Googleドライブ・Googleフォトが共有する15GBの保存容量を提供していると説明しています。 – Google のストレージの動作について
- 確認画面が表示されたら、もう一度「アンインストール」を選ぶと削除が完了します。 – アプリをアンインストールまたは無効にする
- システムアプリの多くは、メーカーや通信キャリアが端末にプリインストールしたもので、アンインストールではなく無効化のみ可能な場合があります。 – アプリを無効にする、有効にする