【X】
メンションは、相手宛のメッセージではな
く紹介

  • Xで先頭が@から始まる投稿は、投稿者の相互フォロワーには表示されるが、メンションされた本人をフォローしているかどうかは関係ない
  • リプライとメンションは仕組みとして別物で、リプライは会話への参加を示し、メンションは相手の存在を知らせる合図として働く
  • タイムラインでの表示範囲は、フォロー関係や反応の有無をXのアルゴリズムが判定して決めている
  • 返信アイコンからの投稿と、投稿詳細画面下部の返信欄からの投稿は、見た目こそ違うが同じリプライ機能

先日、タイムラインにある投稿が流れてきました。 相互フォローの人が、私がフォローしていない相手に@から始まる投稿を送っている画面です。 最初は、あれ、この人フォローしてないのになぜ表示されるんだろう、と思いました。

リプライなら分かります。 自分がフォローしている人の会話は、ある程度タイムラインに乗ってくるものだと知っていたからです。 ただ、その投稿はリプライではなく、文頭にいきなり@ユーザー名が置かれた、通常のポストでした。

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1. 「@から始まる投稿」がタイムラインに流れてきた理由

Xでは、投稿の先頭を@ユーザー名で始めると、通常投稿として扱われつつも、表示のされ方はやや特殊になります。 基本的には、投稿者と、その@で名指しされた相手の両方をフォローしている人に表示されやすい仕様です。 ここまでは、以前の認識と近いものでした。

1. 「@から始まる投稿」がタイムラインに流れてきた理由

ところが、今回のケースでは、@された相手を私はフォローしていません。 それでも投稿は表示されていました。 条件を「両方フォロー」だけで説明しようとすると、この現象は説明がつきません。

実は、投稿者との相互フォロー関係がある場合、Xはその投稿を「関連性が高い」と判断しやすくなります。 メンション相手を知っているかどうかより、投稿者本人との関係の強さが優先されることがある、ということです。 アルゴリズム(algorithm、表示する投稿を選ぶ仕組み)は、フォロー関係の重なりだけでなく、投稿者との相互作用の履歴も加味して表示可否を決めています。

つまり、メンション相手を知らなくても、投稿者との結びつきが強ければ、その投稿は届く。 逆に言えば、@メンションは受け取り手を選別するための仕組みではなく、投稿者のフォロワー全体に向けて「この人の話をしています」と紹介する機能に近いのではないか、というのが今回の気づきです。

2. リプライとメンションは別の仕組み

Xには、似たような見た目でも中身が違う二つの機能があります。 一つは返信であるリプライ、もう一つは文中や文頭に@ユーザー名を書くメンションです。 どちらも相手に通知が届く点は同じですが、それ以外の性質はかなり違います。

リプライは、元の投稿に紐づく会話の一部として記録されます。 投稿の詳細画面を開くと、返信先の表示が残り、スレッドとして遡れるようになっている。 一方でメンションは、単に投稿本文の中に相手のユーザー名を含んだ、独立した投稿にすぎません。

この違いは、表示のされ方にもそのまま反映されます。 リプライは会話に参加していない第三者には見えにくく、会話の当事者や、両者をフォローしている人に優先的に表示される設計です。 メンション付きの通常投稿は、リプライほど表示が絞られず、投稿者の通常投稿とほぼ同じ扱いを受けます1

2.1. 表示範囲を左右する条件

では、表示されるかどうかを実際に左右しているのは何でしょうか。 フォロー関係がまず大きな要素ですが、それだけでは説明がつかないケースがあることは、すでに見た通りです。

Xの公式ヘルプは、返信の表示について、返信者や会話に関係する人に優先的に表示されると説明しています2。 具体的には、会話相手をフォローしているか、返信者自身をフォローしているか、その会話に関心がありそうかといった要素が絡みます。 加えて、元投稿の投稿者がその返信に反応したかどうかや、Premiumアカウントかどうかも考慮されるとされています3

メンション付き投稿についても、事情は近いところがあります。 投稿者本人との関係が強ければ、メンションされた相手を知らなくても表示される。 逆に、投稿者との関係が薄ければ、たとえ相手をフォローしていても表示されにくいことがある、というわけです。

フォロー関係の重なりという単純な条件だけで説明しようとすると、どこかで無理が出てくる。 実際の表示は、複数の条件を組み合わせた判定の結果として決まっているようです。

3. 二つの返信入口は同じ機能なのに、違うと思われていた理由

リプライには、もう一つ気になっていたことがありました。 投稿の下にある吹き出しアイコンから返信する場合と、投稿詳細画面の下部にある入力欄から返信する場合とで、表示のされ方が違うのではないか、という疑問です。 以前のTwitterを触っていた頃の記憶が、なんとなく引っかかっていました。

3. 二つの返信入口は同じ機能なのに、違うと思われていた理由

結論から言うと、現在この二つに違いはありません4。 どちらから送信しても、元の投稿にリプライメタデータ(reply metadata、どの投稿への返信かを示す内部情報)が付いた、同じ種類の返信として扱われます。 投稿の詳細画面を見ても、両方とも同じように「返信先」の表示が付きます。

表示範囲を左右しているのは、返信の入口ではなく、フォロー関係や会話への関与、反応の有無といった条件です。 入力欄がどこにあるかは、単なるUI(ユーザーインターフェース、操作画面)上の違いにすぎません。 ここを混同したまま覚えていたのは、少し恥ずかしい話です。

3.1. 2009年、返信とメンションの区別が生まれた頃

なぜ「入口によって違う」という印象が生まれたのか、調べていくと、もっと古い時代の話に行き着きました。 2009年当時のTwitterには、正式な返信機能を使ったリプライと、通常投稿の文頭に自分で@ユーザー名を打ち込んだ投稿という、二つの異なる形がありました。

前者は会話相手をフォローしている人などに表示が限定される一方、後者は返信機能を経由していないため、通常投稿としてフォロワー全体に表示される仕様だったといいます5。 つまり、当時本当に違いがあったのは、正式な返信と、手入力の@投稿との間だったわけです。

今回の記憶違いは、この古い区別と、現在の「二つの返信入口」を、どこかで混同していたのだと思います。 機能としての境界線は、時代とともに移動する。 UIの見た目の違いに気を取られていると、実際に効いている条件を見誤ることがある、というのは、今回あらためて実感したところです。

Xの仕組みを一つ調べるたびに、思っていたより単純ではないことに気づかされます。 仕様は変わり続けているので、今日正しいことが半年後も正しいとは限りません。 それでも、目の前で起きた「あれ、なぜ表示されたんだろう」という小さな違和感を掘っていくと、思わぬ仕組みに行き着くのは、やはり面白いものです。

  1. メンションは通常のポストと同様に扱われ、投稿者をフォローしているユーザーのタイムラインに表示されると説明されています。 – 『X(旧Twitter)』メンションのやり方・迷惑にならないマナー 表示されないときの対処法も解説 – アプリブ
  2. X公式ヘルプでは、返信が返信者とつながりのある人や会話の参加者に優先的に表示されると説明されています。 – Xの返信や@ポストを投稿する方法 | Xヘルプ
  3. X公式ヘルプでは、返信の表示順位は元の投稿者による反応の有無やフォロー関係、X Premium加入の有無などから決まるとされています。 – Xでの会話について | Xヘルプ
  4. 吹き出しアイコンからの返信と投稿詳細画面下部の返信欄からの返信は、以前は見え方が違うと言われていたものの、現在はどちらも同じ扱いだと解説されています。 – 2種類のリプライ機能について知ろう(Twitter-第13回)【26年6月更新】 – PC-Webzine
  5. 2009年当時のTwitter解説では、通常の@返信は返信者と返信先の両方をフォローする人にしか表示されず、文頭にピリオドを付けた投稿だけが全員に表示される仕組みだったと紹介されています。 – Twitter Replies – who really sees the tweet you just sent? – SlideShare