はじめに
モリサワデスクトップマネージャーは、フォントのインストールや管理をサポートする便利なツールです。しかし、使わなくなったアプリケーションはきれいに削除したいものです。特にフォント管理ソフトは、単純にゴミ箱に捨てるだけでは関連ファイルが残ってしまうことがあります。これは部屋の片付けで、見える物だけを片付けても床下収納にモノが残っているようなものです。
注意点:フォントへの影響


モリサワデスクトップマネージャーを削除する前に理解しておくべき重要な点があります。このアプリはフォントの管理や認証に使われているため、削除するとモリサワフォントの利用に影響が出ることがあります。特にサブスクリプション契約中の場合は、フォントの認証に問題が生じる可能性もあるので注意が必要です。
専用アンインストーラーの利用
モリサワデスクトップマネージャーには、専用のアンインストールプログラムが用意されています。これを使うと、システム内の関連ファイルも含めて完全に削除できます。


- Finderを開きます
- 左側のサイドバーから「アプリケーション」をクリックします
- 「Morisawa Desktop Manager」フォルダを開きます
- フォルダ内の「Uninstall Morisawa Desktop Manager.app」を実行します
アンインストーラーを実行すると、「ヘルパーツールをインストールしようとしています」というメッセージが表示されることがあります。これはアンインストール処理に必要な一時的なツールです。このヘルパーツールは、システムレベルでのフォント関連設定やライセンス情報を適切に削除するために必要です。
macOSの仕様上、システムレベルの変更を行うためには管理者権限が必要となります。そのため、パスワード入力画面が表示されますので、Macの管理者パスワードを入力してください。これによって、ヘルパーツールに必要な権限が付与され、安全にアンインストール処理が実行できます。


アンインストール完了後は「削除が完了しました」というメッセージが表示され、「OK」ボタンをクリックすると作業は終了です。
手動による関連ファイルの削除
専用アンインストーラーを使用した後でも、念のためシステム内の関連ファイルが残っていないか確認することをおすすめします。以下の場所を確認し、見つかったファイルやフォルダをゴミ箱に入れましょう。
- Finderを開き、メニューバーから「移動」→「フォルダへ移動…」を選びます(ショートカットは「⌘+Shift+G」)
- 表示されたダイアログに以下のパスを一つずつ入力して確認します:
- ~/Library/Application Support/Morisawa Desktop Manager
- ~/Library/Preferences/jp.co.morisawa.DesktopManager.plist
- ~/Library/Caches/jp.co.morisawa.DesktopManager
「~」はホームディレクトリを示す記号で、自分のユーザーフォルダを意味します。Libraryフォルダは通常非表示になっていますが、「フォルダへ移動」機能を使えば直接アクセスできます。
アンインストールの仕組み(ヘルパーツールの意味)
モリサワデスクトップマネージャーのアンインストーラーが使用するヘルパーツールは、通常のアプリとは異なる特別な役割を持っています。フォント管理ソフトはシステムレベルでフォントを扱うため、一般的なアプリよりも深い階層に様々なファイルを配置しています。
ヘルパーツールは、これらの複雑な操作を安全に実行するための仕組みで、主に以下のような処理を行います:
- システムフォントフォルダからの関連フォントファイルの削除
- ライセンス認証情報のクリア
- システム設定の変更(管理者権限が必要な操作)
- ユーザーデータの削除
こうした処理には管理者権限が必要なため、パスワードの入力が求められます。これはセキュリティのための重要なステップです。
削除完了後の確認と再起動
関連ファイルをすべて削除したら、最後にMacを再起動しましょう。再起動することで、メモリ上に残っている可能性のあるプロセスもクリアされます。これは掃除機をかけた後に窓を開けて空気も入れ替えるようなものです。
まとめ
macOSからモリサワデスクトップマネージャーを完全に削除するには、専用のアンインストールプログラムを利用するのが最も確実な方法です。このプログラムは必要に応じてヘルパーツールを使用し、システムレベルでの関連ファイルも含めて適切に削除します。管理者権限を必要とするこの過程は、フォント管理ソフトの複雑な仕組みを安全に取り除くために設計されています。アンインストール後は再起動して、変更を完全に反映させましょう。