- 「MetaAIの検索履歴が勝手に公開されている?」という問題、実は「共有」ボタンを押した時に起きてました。
- 多くの人が「限定的な共有」と思ってたけど、実際はフィードで流れる公開状態に。
- 設定で「プロンプトの共有をオフ」にすれば防げたのですが、新しい機能を使う時は、公開範囲を必ず確認したいですね。
話題になったニュースの概要
最近、BBCやTechCrunchなどの海外メディアが、MetaのAI検索履歴が公開されている問題を報じました。
2025年6月13日の報道の内容をまとめると次のとおりです。
MetaAIの「Discover」フィード(発見画面)で、ユーザーの検索内容が公開されていました。個人のプロフィール写真やユーザー名から、その人のInstagramアカウントまで特定できる状況が確認されました。公開された検索には、試験問題の答えを求める内容や、性的なキャラクター画像の生成依頼などが含まれていたのです。
この報道を見ると、多くの人は、おそらく「MetaがユーザーのAI検索履歴を勝手に公開している」という印象を持ったようです。実際に、SNSでは「Metaにプライバシーという概念が存在しない」といった反応も多く見られました。
しかし、詳しく調べてみると、事実は少し異なります。
実際に何が起きているのか
調査の結果、これは「管理の杜撰さ」による情報漏洩ではありませんでした。MetaAIには「共有」ボタンがあり、ユーザーがこのボタンを押すと検索内容が公開される仕組みになっていたのです。
問題は、多くのユーザーが「共有」の意味を誤解していることです。
TechCrunchの報告によると、共有ボタンを押すとプレビュー画面が表示され、そこで投稿内容を確認できます。この時点で「投稿内容は公開され、すべての人に表示されます。個人情報や機密情報の共有は避けてください」という警告メッセージが表示されます。
ところが、多くのユーザーはこの警告を理解せずに投稿しています。さらに、Metaはユーザーのプライバシー設定や投稿先を明確に示していません。InstagramアカウントでログインしていてInstagramが公開設定の場合、AI検索も同様に公開されてしまいます。InstagramアカウントでログインしていてInstagramが公開設定の場合、AI検索も同様に公開されてしまいます。
「共有」という言葉の落とし穴
なぜこのような誤解が生まれるのでしょうか。それは「共有・シェア」という言葉が持つ曖昧さにあります。
- 日常生活で情報の「共有」というと、多くの人は「特定の人だけに見せる」ことを想像します。友人とのLINEでの写真共有、家族とのGoogleフォトの共有、職場でのファイル共有など、いずれも限定された範囲での情報のやり取りです。
- しかし、インターネット上の「共有・シェア」は必ずしもそうではありません。Facebook投稿の「シェア」、YouTubeの「共有」リンク、Twitter(現X)のリツイートなど、これらはすべて不特定多数への「公開」を意味します。
この認識のギャップが、今回の問題を引き起こしています。
オンラインサービスの公開範囲はわかりにくい
ただし、このような「公開範囲の誤解」は珍しいことではありません。むしろ、慎重に注意すべきポイントです。