- 「なんとなくEdgeを使ってるけど、Chromeの方がいいのかな?」というお悩みがあります。
- どちらのブラウザもよく使われていて基本機能はほぼ同じ。
- 大事なのはクラウド連携です。
- MicrosoftサービスやCopilotをよく使うならEdge、Googleサービス使うならChromeって感じで選べばOK。意外とシンプルで大丈夫です。
EdgeとChromeってどう違うの?
「EdgeとChromeってどう違うの?」 「結局どのブラウザを使えばいいの?」



こんな疑問を受けることがあります。結論から言うと、「好み」で選んで問題ありません。多少のデザインの違いはありますが、基本機能はほぼ同じ。違いが出るのは、主にクラウドサービスとの連携の部分だからです。
主要なブラウザの基本機能にはあまり差はない
まず大前提として、メジャーなブラウザならほとんど基本機能に違いはありません。ウェブサイトの表示、動画再生、オンラインショッピングなど、基本的な使い方で大きな差を感じることは少ないでしょう。
もちろん、メニューなどの配置や機能などに違いがありますし、厳密にはレンダリングエンジン(ウェブページを表示する仕組み)やメモリ使用量も異なります。しかし、インターネットの情報を見るだけなら、これらの違いはあまり気になりません。
クラウド連携が選択の鍵
違いが現れるのは、普段使っているオンラインサービスとの連携です。
ブラウザはインターネットとの連携が重要です。効率を重視するなら、よく利用するウェブサービスと合ったブラウザを選ぶと捗ります。
Microsoftサービスを使うならEdge
Microsoft Edgeは、Windowsの標準ブラウザです。とくに、AIアシスタント機能 Copilotとの連携がスムーズです。

- Edgeブラウザ内でCopilotが使えるので、ウェブページの要約や質問への回答が、ブラウザを離れることなく利用できます。この機能を活用したい場合、Edgeの選択は理にかなっています。
- また、パスワードはMicrosoftアカウントに保存され、同期されます。
- Microsoft 365、OneDrive、Teamsを使っている場合、Edgeが最も自然に連携します。
Googleサービスを使うならChrome
Chromeは、Googleが提供しているブラウザです。Windows PCだけでなく、スマートフォンなどでもよく使われます。

- ChromeはスマートフォンやiPhoneでも使っている人が多く、PCでも同じブラウザにすることで、ブックマークや履歴、パスワードなどがすべての端末で共有できます。
移動先や外出先でも、いつもと同じ環境で作業できるのです。 - Gmail、Google Drive、Google フォトを日常的に使っている場合、Chromeとの相性がよいです。特にAndroidスマートフォンとの同期は、他のブラウザより優れています。
SafariはmacOS/iOS専用
Edge, Chrome以外には、メジャーなブラウザにSafariがあります。ただし、SafariのWindows版は2012年に開発終了しており、現在はmacOS/iOS専用ブラウザです。
そのほかのブラウザをインストールする
この2つのブラウザが物足りない場合には、ほかのブラウザをPCに追加します。無償で公開されているので、いろいろ試して、自分の重視する機能を提供しているものを選びます。
MicrosoftやGoogleのサービスに依存したくない場合
MicrosoftやGoogleのサービスに依存したくない場合、プライバシーを重視したブラウザがあります。


- Firefox
オープンソース(ソースコードが公開されている)のブラウザです。企業による個人データの収集を最小限に抑える設計になっています。豊富な拡張機能も特徴のひとつです。 - Opera
無料のVPN機能が内蔵されています。VPN(Virtual Private Network)は、インターネット接続を暗号化してプライバシーを保護する技術です。生成AIのAriaも搭載されており、ブラウザ内でAI機能を利用できます。 - Brave
広告ブロック機能が標準で組み込まれています。広告をブロックすることで、ページの読み込み速度が向上し、データ使用量も減少します。独自の報酬システムで、広告を見ることで仮想通貨BATを受け取れる仕組みもあります。ただし、広告ブロック機能により一部のウェブサイトで表示問題が発生する場合があります。そのような場合は、サイトごとに広告ブロックを無効にする設定が必要です。
UIにこだわる意欲的なブラウザ
基本的なクラウド連携で満足できない場合、ユーザーインターフェース(操作画面)にこだわったブラウザを試せます。
- Vivaldi
タブの配置や表示方法を細かくカスタマイズできます。ワークスペース機能により、作業内容ごとにタブを分類管理できます。大量のタブを開いて作業する人には便利な機能です。 - Sleipnir
国産ブラウザで、マウスジェスチャー(マウスの動きで操作する機能)が充実しています。独自のフォントレンダリング技術により、文字が美しく表示されます。キーボードよりマウス操作を好む人に適しています。 - Arc
革新的なタブ管理機能と垂直サイドバーを特徴とする新世代ブラウザです。従来のタブ概念を覆すSpaces機能により、用途別にブラウジング環境を分離できます。デザイン重視のユーザーに人気でしたが、2025年に開発終了が発表されました。
公的サービスや銀行サイトなどの動作環境に注意
ただし、すべてのブラウザがすべてのサイトで問題なく動作するわけではありません。特に重要な手続きで使うサイトでは、対応ブラウザが限定されることがあります。
たとえば、e-Tax(国税庁の電子申告システム)では、推奨環境が厳格に定められています。これは、技術的な理由によるもので、マイナンバーカードを読み取るための専用拡張機能や事前準備セットアップが必要だからです。Windows環境では Microsoft Edge または Google Chrome、macOS環境では Safari のみが対応しています。すべてのブラウザで動作確認を行っているわけではないのです。
多くの銀行サイトでも、EdgeやChromeを推奨環境として指定しています。SSL証明書(ウェブサイトの安全性を証明する仕組み)への対応や、セキュリティ機能の実装が、ブラウザによって異なるためです。
この現実を考慮すると、必要に応じてEdgeかChromeも使えるようにしておくのが無難です。
具体的な選び方
「なんとなくEdgeを使っている」という状況でも、特に問題があるわけではありません。ブラウザの変更には、新しい操作に慣れる時間や設定の移行作業が必要です。
- スマートフォンとの連携を重視するならChromeへの変更を検討し、
- AI機能に興味があるならEdgeを継続する。
- プライバシーが気になるならFirefoxを試す。
- さらに効率化や個性を求める場合に、Brave、VivaldiやSleipnir、Operaなどを試します。
これらは実際に使ってみないと、自分に合うかどうかはわかりません。現在の環境で不便を感じていなければ、無理に変更する必要はありません。
まとめ
Windowsでのブラウザ選択は、クラウドサービスとの連携性を軸に決めるのが実用的です。Microsoft エコシステムならEdge、Google エコシステムならChrome、プライバシー重視ならFirefoxやBrave。レンダリングエンジンの違いなど技術的差異はありますが、一般用途では操作画面や特殊機能への興味がある場合にのみ、その他のブラウザを検討すれば十分です。重要な手続きではメジャーブラウザの使用が推奨されることも、選択時の考慮要素として覚えておくと良いでしょう。
- Microsoft Edge公式サイト – Microsoft EdgeブラウザのダウンロードとCopilot機能の詳細
- Google Chrome公式サイト – Google Chromeブラウザのダウンロードとクラウド連携機能について
- Mozilla Firefox公式サイト – Firefoxブラウザのプライバシー保護機能とオープンソースの特徴
- e-Tax公式サイト(推奨環境) – 国税電子申告システムで対応しているブラウザの詳細情報
- 2025年ブラウザシェア率調査 – 日本と世界のブラウザ市場シェアの最新データ
- Chrome ウェブストア – ChromeおよびEdgeで利用可能な拡張機能の公式ストア
- Sleipnir公式サイト – 国産ブラウザSleipnirのマウスジェスチャー機能と独自技術の紹介