古いノートPCをAIエージェント用のリモートマシンとして再利用することにしました。
そこで最初につまずいたのが、UbuntuのISOファイル名に含まれる amd64 という表記です。
私が使うのはIntel製CPUです。
それなのに「amd64」と書かれたISOを選んでよいのか。
名前だけを見ると、不安になりました。
1. 古いIntelノートPCにUbuntu Serverを入れたい
今回使うのは、2012年頃の富士通製ノートPCです。
CPUはIntel Core i3で、メモリも多くありません。
用途ははっきりしています。
AIエージェントを動かす隔離用のマシンです。
GUIは不要で、SSHで操作できれば十分でした。
この条件から、Ubuntu ServerのLTS版を使うことに決めました。
問題は、ダウンロードページで表示されたISOの名前です。
「ubuntu-24.04.3-live-server-amd64.iso」
この amd64 が、引っかかりました。
2. 「amd64」という名前
IntelのCPUなのに、なぜAMDなのか。
これはAMD製CPU専用なのではないか。
Intel用のISOが別に用意されているのではないか。
実は、amd64はCPUメーカー名ではありません。
amd64は、CPUが理解できる命令の集合、いわゆる「命令セット」の名前でした。
命令セットは、CPUにとっての言語のようなものです。
64bit版のx86アーキテクチャを最初に設計したのがAMDでした。
その仕様が業界標準として広まり、Intelも完全互換で採用しました。
結果として、AMD製CPUでもIntel製CPUでも、同じamd64の命令セットを使っています。
3. amd64=x64
ここで、さらに疑問が湧きました。
Intelが採用したなら、Intel64という名前でもよさそうです。
ただ、LinuxやUNIXの世界では、先に広まった名称がそのまま定着する傾向があります。
その結果、
Linuxでは amd64
Windowsでは x64
という呼び方が残りました。
呼び名は違いますが、中身は同じ64bitアーキテクチャです。
このあたりは、技術というより歴史と慣習の話だと感じました。
3.1. 【補足】arm64≠amd64
Ubuntuには、次のようなISOがあります。
- amd64 → Intel / AMD向け
- arm64 → ARM向け

armとは、CPUの命令セット(アーキテクチャ)の系統の一つです。
先ほどの amd64(x86-64) とは別の「CPUの設計思想と命令の言語仕様」を指します。
armは、もともと 低消費電力を重視したCPUアーキテクチャです。
CPUメーカー名ではなく、設計仕様の名前です。
- スマートフォン
- タブレット
- Raspberry Pi
- Apple Silicon(M1 / M2 / M3)
これらはすべて arm 系です。
同じ「CPU」でも、話す言語がまったく違うため、互換性はありません。
これは、CPUの命令セットが違うからです。
Intel CPUに arm64 を入れても動きません。逆も同様です。
3.2. Apple Siliconはarm系
ちなみに、Macでは、Intelをやめ、arm系CPUを自社設計しました。
Intelをやめ、arm系CPUを自社設計しました。
- Intel Mac → amd64
- M1以降のMac → arm64
4. 結論:amd64=x64
「ubuntu-24.04.3-live-server-amd64.iso」は、
Intel CPU向けとして完全に正しい選択でした。
amd64という名前だけを見ると戸惑います。
しかし、その中身はIntelとAMDで共通の64bit仕様です。