LINEスタンプは日常会話をより豊かにしてくれる便利な機能です。友だちとのトークで使うスタンプ、実は自分で作ることもできるんです。「難しそう」と思われるかもしれませんが、スマホ一つで簡単に作れる方法があります。この記事では、個人が気軽にLINEスタンプを作る方法を紹介します。
LINEスタンプ作成・配布の流れ
みなさんが日頃使っているLINEスタンプ。あのかわいいキャラクターや便利な言葉が入ったスタンプは、LINEスタンプショップで販売されています。でも、自分だけのオリジナルスタンプを作りたいと思ったことはありませんか?
オリジナルのスタンプ画像をLINEアプリで使うためには、「LINEスタンプショップ」からダウンロードする必要があります。そのためには、まず自作スタンプをLINEスタンプショップの店頭に並べる必要があります。
それには主に2つの方法があります。スマホだけで完結する「LINEスタンプメーカー」と、パソコンを使ってより本格的に作る「LINEクリエイターズマーケット」です。
- 「LINEクリエイターズマーケット」は、スタンプの「制作・申請・販売管理」を行うためのプラットフォームです。クリエイターはパソコンやタブレットなどで画像を用意したら、ここで自分のスタンプとして登録し、審査に出します。
- 「LINEスタンプメーカー」は、以前は「LINE Creators Studio」という名前でした。名前が変わっただけで、機能は基本的に同じです。スマホでの撮影した写真を加工したり、指で絵を描いたりして、手軽にスタンプが作れ、そのまま「LINEクリエイターズマーケット」にアップロードできます。
つまり、LINEスタンプメーカーアプリやPCでの制作したスタンプは、どちらも最終的には同じ市場(LINEクリエイターズマーケット)で審査され、それを通ったものが同じ店舗(スタンプショップ)で販売されます。スマホアプリはあくまで入口で、裏側では同じシステムが動いているイメージです。LINEアプリで利用できるスタンプはすべてLINEクリエイターズマーケットの審査を通過する必要があるのです。
基本無料だが審査がある
「お金がかかるのでは?」と心配する方も多いでしょう。安心してください。LINEスタンプを作るための初期費用は基本的にかかりません。登録料や申請料はゼロです。
ただし、自作スタンプは自由に配布することはできません。必ずスタンプショップで販売するか、広告として無料配布する必要があります。つまり、販売や広告に関わる手数料がLINEの取り分になります。
ただし、自分で作ったスタンプは、作成者本人のみ自分のLINEアカウントに無料でダウンロードできます。これは、「LINEスタンプメーカー」アプリを使って申請した場合の特別サービス。この場合でもLINEによる審査をクリアする必要があり、審査完了まで半日から1週間程度の時間がかかります。
自分の作ったスタンプを自分で使うには?
実は、同じことの言い換えなのですが、「LINEスタンプメーカーで8つ画像を選んでアップロードして半日ほど待てば、本人は無料ダウンロードで使える」とも言えます。ただ、この手順の中に審査や販売・公開は含まれているんですよね。
販売価格の約35%が収益になる
自作スタンプは「一般公開」に設定して、LINEスタンプショップやLINE STOREで全ユーザーに向けて販売できます。販売価格は120円〜600円の間で設定できます。ただし、実際にあなたが受け取れる金額は販売価格の約35%です。
友だちや家族だけに使ってもらいたい場合は、相手に購入してもらうか、自分で購入してプレゼントする必要があります。つまり、作者がプレゼントする場合でも実質80円の費用負担が必要です。
特定の人だけに購入してもらうには、「プライベート設定(非公開)」を選べば、LINEスタンプショップの検索結果やランキングに表示されなくなります。ただし、URLを知っている人は誰でも購入できるので、完全に非公開というわけではありません。
スマホで簡単!LINEスタンプメーカーの使い方
- まずは、App StoreやGoogle Playから「LINEスタンプメーカー」アプリをダウンロードします。
- インストール後、LINEアカウントでログインしましょう。
- スタンプの作るには、「+」ボタンをタップし、新しいスタンプセットを作成します。
スタンプにしたい写真を選ぶか、その場で撮影します。選んだ写真は「自動きりぬき」「なぞる」「デコフレーム」「かたち」「消しゴム」の5種類の方法で加工できます。
- 例えば、「なぞる」を選ぶと、指で囲んだ部分だけが切り抜かれます。まるで、はさみで紙を切るような感覚です。
- テキスト機能を使えば、文字を追加することもできます。「おはよう」「ありがとう」など、よく使うフレーズを入れると、より実用的なスタンプに仕上がります。
LINEスタンプセットのデータ規格
LINEスタンプを作る際には、いくつかの規格があります。
- スタンプは最低8個から最大40個まで1セットで申請します。8個、16個、24個、32個、40個のいずれかのセット数で申請する必要があります。
- 画像のサイズは最大で370×320ピクセルです。これは名刺よりちょっと小さいくらいのサイズです。また、スタンプの端とコンテンツの間には10ピクセル程度の余白が必要です。この余白がないと、審査に通らないことがあります。
- さらに、動画からアニメーションスタンプも作ることができます。動く絵のようなものですね。これは静止画よりも目を引くので、より表現の幅が広がります。
申請方法と審査基準のポイント
審査では、著作権侵害や不適切な表現がないかチェックされます。他の著作物(有名キャラクターなど)を無断で使用したり、過度に暴力的・性的な表現を含んだりすると、審査に通りません。もし審査に通らなかった場合は、理由が通知されるので、それに基づいて修正し、再申請することができます。
申請時には、タイトルと説明文も重要です。検索されやすいキーワードを入れると、見つけてもらいやすくなります。タイトルは「○○○のスタンプ」のように、何のスタンプなのかがわかりやすい名前にしましょう。
人気のあるスタンプには、いくつかの特徴があります。まず、感情が伝わりやすいこと。「嬉しい」「悲しい」「驚き」などの感情表現が豊かなスタンプは重宝されます。また、日常でよく使うフレーズがあると便利です。
まとめ
LINEスタンプの自作は、思ったよりずっと簡単です。スマホさえあれば、写真を加工したり、絵を描いたりして、オリジナルスタンプを作ることができます。自分だけで楽しむこともできますし、友達や家族と共有したり、さらには販売して収益を得ることも可能です。
LINEクリエイターズマーケットとLINEスタンプメーカーを使い分けながら、自分だけのオリジナルスタンプを作って、トークをもっと楽しくしてみてはいかがでしょうか?