インターネットを使っていると、突然「警告音」とともに全画面で不安を煽る表示が出ることがあります。
いわゆるサポート詐欺の画面です。
電話番号が大きく表示されていて、×ボタンも効かないので焦ってしまいます。
でも、これはパソコンの故障ではありません。
仕組みを知っていれば、慌てずに対処できます。
1. タスクマネージャーはいまや必須
全画面を覆う詐欺風の画面。
普通の閉じるボタンを押しても反応がありません。
それどころか、警告音まで鳴り始めて落ち着かない状況になります。
ただ、この時点では「パソコンが壊れた」というわけではありません。
この画面が消せないからといって、システムの破損やウイルス感染したというわけではありません。
サポート詐欺の画面は誰にでも表示される可能性があり、閉じられないように見せることで焦らせてきます。
特にシニアの方は「閉じられない=故障」と思いやすく、電話番号に誘導されがちです。
でも、仕組みを知っていれば、タスクマネージャーを使った強制終了は難しくありません。
Windows がアプリより上の権限を持っているからです。
タスクマネージャーは、今回のような詐欺画面に限らず、普通のアプリが固まったときにも役に立ちます。
日常的に触れない機能ですが、知っておく価値は十分にあります。
1.1. 「閉じられない=悪質な設計」
詐欺ページは「本物のウイルス検知画面」「OS警告風」のメッセージと警告音で、不安を煽り、しかも「閉じられない詐欺画面」として出現しやすくなっています。
これは、実際にはブラウザ上の一ページ、あるいはスクリプトによる全画面表示・制御によるだけ、というのが特徴です。
閉じられない詐欺画面が怖いのは、見た目と音で不安を煽られるからであって、閉じるボタンを隠したり無効にしたりしているだけで、ブラウザの外には一切干渉できません。
言い換えると、テレビ番組が急に大きい音を出してきた状態に近いです。
本体が壊れたわけではなく、番組側が勝手にやっているだけ。
リモコンで電源を切れば静かになります。
タスクマネージャーはその“電源に近い役割”をしてくれます。
通常通りにブラウザが閉じられなくなる理由は、画面の設計にあります。
実は、閉じるボタンを無効にしたり、全画面固定にしたりするのは技術的には簡単です。
詐欺サイトで多く使われるのは、「Mousetrapping(マウストラッピング)」という手法。
これは、ブラウザの「タブの閉じる」「戻る」「×ボタン」など通常の手段を無効化したり、ポップアップやリダイレクトを繰り返したりして、ユーザーが通常手段で離脱できないようにする仕組みです。
つまり、閉じられないのは単に“そう作っているだけ”なんですね。
この種の詐欺(Technical support scam)は昔からありましたが、近年は怪しいリンク経由だけでなくインターネット広告にも紛れ込んでいて頻発しています。
偽の警告画面そのものはただのウェブページで、ブラウザの中の一つのタブにすぎません。
ここに気づくと、怖さはかなり薄れます。
1.2. 強制的にブラウザを終わらせる手順
閉じるボタンが効かないなら、ブラウザごと終了すればよい。
そういうときは、「タスクマネージャー」を開いてみます。
- Ctrl+Shift+Esc でタスクマネージャーを開く
- ブラウザを選ぶ
- 「タスクの終了」を押す
まずこのショートカットを押して、タスクマネージャーを起動します。
画面が詐欺ページで固定されていても、この操作は横取りできません。
Windows の仕組みとして、常に上位から呼び出せるようになっているからです。
タスクマネージャーが開いたら、実行中のアプリの中から「Microsoft Edge」や「Google Chrome」など、使っているブラウザを探します。
ブラウザを選択し、「タスクの終了」を押すと画面全体がすっと閉じます。
詐欺の画面はこのブラウザの中で動いているだけなので、ブラウザ本体を終わらせればすべて消えます。
元のデスクトップが戻ってきました。
ちなみに、次にブラウザでインターネット上のページを見るときには、前回のセッション(タブの復元)を求められても「復元しない」を選びます。
そうしないと、強制的に閉じた詐欺ページを再度表示することになってしまいます。
ここでのポイントは、Windows 側の強制終了は詐欺ページでの細工に関係なく有効、ということです。
どんなに閉じられないように見せかけても、OS が最後の制御権を持っています。
2. まとめ
閉じられないサポート詐欺の画面に出会っても、ブラウザが壊れたわけではありません。
閉じるボタンが効かないのは、単にそう作られるからです。
そして Windows には必ずアプリを止める手段があります。
タスクマネージャーを開いてブラウザを終了する。
この手順さえ知っていれば、必要以上に恐れる必要はありません。
実際に操作してみると、その安心感は大きいです。