「スマホが壊れた」と感じたら考えること
(問題解決と仕様)

スマホが壊れた。ホームページのリンクが開かない。
そういう相談を受けるとき、私がまず考えるのは、「どうなることを期待しているのか?」です。
実は、「問題のない状態」を言葉にするのは、意外と難しいこと。

でも、解決した状態がわからないまま、問題解決はできません。

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1. 問題とは「ズレ」のことです

「壊れた」という言葉は、二つのものを混ぜています。
ひとつは目の前で起きていること。
もうひとつは、こうなるはずだという自分の期待です。

問題とは「ズレ」のことです 期待 こうなるはず 現実 こうなった ズレ=問題 対象ではなく、まず期待を疑う

スマホの画面が暗い、アプリが開かない、電話が繋がらない。
どれも、期待が先にあって、それと違う結果が返ってきたときに「壊れた」と感じています。

期待と現実がズレている。
問題とはその状態のことです。

機械を操作する前に、いったん自分の期待する動作を見直してみると、見えてくるものが変わります。

2. 「正常」とは何か?

「スマホが壊れた」という言葉を聞いたとき、私は機械を見る前に話を聞きます。
いつから、どの操作をしたとき、何が起きることを期待していたか。
その期待が言葉になったとき、問題の輪郭が初めて見えてきます。

たとえば、プログラマーはプログラムが正しく動作しないことを「バグ」と呼びます。
これは、多くの場合「コードの誤り」ではなく、仕様と動作のズレです。

プログラマーがまずやること 仕様を 言語化 STEP 1 ズレを 特定 STEP 2 コードを 修正 STEP 3 修正は数分、問題定義に2時間 作業時間の大半は「理解」に使われる

仕様とは、このソフトウェアはこう動くべきだという定義のことです。
仕様が曖昧なままでは、何がバグで何が正常かを判断できません。
だからプログラマーはコードを直す前に、仕様を言葉にする時間を取ります。
「このボタンを押したら何が起きるべきか」を文章で書き出す。
それだけで、問題の所在が見えてくることが多い。

修正作業そのものは数分で終わるのに、問題の定義に2時間かかる、ということは珍しくありません。
作業時間のほとんどは、問題を理解することに使われています。

3. 自分の期待を言葉にする習慣

うまくいかないとき、まず「自分は何を期待していたか」を言葉にしてみてください。

自分の期待を言葉にする習慣 「自分は何を期待していたか?」 うまくいかないとき、まずこれを問う 期待が 間違っていた → 認識を修正 伝え方に 問題があった → 表現を修正 手順に 問題があった → 手順を修正 問題を言葉にすることが 解決までの道を最も短くする

期待が曖昧なままだと、何がズレているかわかりません。言葉にすることで、期待そのものが間違っていたと気づくこともあります。相手への伝え方に問題があったと気づくこともある。機械ではなく、手順に問題があったと見えてくることもあります。

問題を解くより、問題を正確に言葉にする方が難しい。でもそこに時間をかけることが、解決までの道を一番短くします。

「壊れた」と感じたとき、立ち止まって一度だけ聞いてみてください。自分はこれに、何を期待していたのか、と。