- Google検索でAIによる概要が表示されても、Geminiアプリを使ったことにはなりません。
- 両者は利用規約・データの保存方法・ユーザーの操作意図という点で別サービスとして扱われています。
- Geminiアプリでは会話がアカウントに保存されAI学習にも使われますが、AIによる概要は検索履歴として処理されるだけです。
1. GoogleのAI機能でのGeminiとAI概要
最近のGoogle検索では、検索結果の一番上に、AIが生成した回答が表示されます。
生成AIに抵抗があるなら、「検索でも、Geminiを使ったことになるのか?」という疑問があるかもしれません。
ただ、Google検索でAIの回答が表示されても、Geminiアプリを使ったことにはなりません。
Googleが提供するAI関連の機能は、大きく二つに分かれています。
- 一つは「Geminiアプリ」で、gemini.google.comやスマートフォンのGeminiアプリから会話する機能です。
- もう一つは「AIによる概要」で、英語ではAI Overviewsと呼ばれます1。 Geminiアプリ Google検索のAIによる概要 適用規約 Gemini専用規約 Google検索規約 会話の保存 アカウントに保存(デフォルトオン) 検索履歴として処理 使うための操作 意識的に起動する必要がある 検索するだけで表示される 技術的な仕組み 生成AI 生成AI
「Google検索のAI機能」は、規約・データ管理・ユーザーの意図という三つの軸で、「Geminiを使ったこと」と違うと言えます。
1.1. 利用規約と禁止ルール
Googleはこの二つを、規約の上でも別サービスとして扱っています2。
AIによる概要はGoogle検索の利用規約の範囲内ですが、Geminiアプリには「Google利用規約」と「生成AIの使用禁止に関するポリシー」が適用されます。
「生成AIの使用禁止に関するポリシー」は、Googleが生成AI機能全般に適用している追加ルールで、児童性的虐待コンテンツの生成、テロや大量破壊兵器に関する支援、同意のない性的コンテンツの作成などを禁止したり、危険物の製造方法、個人情報を使った追跡・嫌がらせなどを文脈によって禁止したりする内容になっています。
ただ、Google検索のAIによる概要は通常のGoogle検索規約の範囲内なので、このポリシーは直接は適用されません。
つまり、Google全体の利用規約に同意しているからといって、「だから、Geminiアプリの利用者になった」とは言えません。
1.2. データ利用とプライバシー
「AI Overviews」には、生成AIの技術が使われていますが、データの扱いがGeminiアプリとは異なります。
Geminiアプリでは会話内容がGoogleアカウントに紐づいて保存され、人間のレビュアーが確認することもあります3。
この保存設定はオフにできますが、デフォルトではオンになっています4。
一方、AI Overviewsは、大規模言語モデルが検索クエリを解析して文章を生成していますが、基本的に検索履歴として処理されます5。
とくに、プライバシーの観点では、Geminiアプリはより多くの情報が保存され、AIの学習にも使われる設計になっています。
AIによる概要は検索クエリ単位の履歴として残るだけで、Geminiアプリほど深くデータが蓄積されません。
また、どちらも「Googleアカウントに何らかのデータが残す」点は共通しています。
つまり、Geminiアプリは使わないこと、Google検索はシークレットモードまたはログアウト状態で使うことで、プライバシーを保護することができます。
2. Google検索からAIによる概要を非表示にするには?
AIによる概要を表示させたくない場合、Googleは現時点で公式の「完全オフ」スイッチを提供していません。
ただし、いくつかの方法で表示を回避できます。
- Googleアカウントからログアウトした状態、またはシークレットモードで検索するとAIによる概要が表示されなくなります(ログイン状態の便利さは失われます)。
- 検索結果のフィルタから「ウェブ」を選ぶと、AIによる概要なしの従来型の検索結果が表示されます。
- 検索キーワードの末尾に半角スペースと「-ai」や「&udm=14」を加えて検索する方法も有効です(AIそのものを調べたいときには使えません)。
Search Labsという実験的な設定画面でオフにする方法もよく紹介されています。
ただし、Googleの公式ヘルプ自体が「これをオフにしても、すべてのAIによる概要が無効になるわけではない」と明記しており、完全な抑止にはなりません6。
3. まとめ
「Geminiを使った」と言えるのは、Geminiアプリを起動して会話した場合です。
Google検索でAIによる概要が表示された場合は、「Google検索の生成AI機能を使った」と表現するのが正確になります。
Geminiアプリに抵抗がある場合、アクセスしなければ使わずに済みます。
ただ、AIによる概要は表示を減らす手段はあるものの、Google検索を使うなら今のところ完全には回避できません。
- AI Overviewsは、以前「SGE(Search Generative Experience)」という名称で試験提供されていた機能の正式版です。2024年5月にGoogle I/Oで発表され、米国での展開を経て、同年8月30日より日本でも提供が開始されました。 – AI Overview(AIによる概要)の日本での一般公開が決定
- GeminiアプリにはGoogle利用規約と生成AIの使用禁止に関するポリシーが適用されます。Google検索のAIによる概要はGoogle検索の利用規約の範囲内です。 – Gemini アプリのプライバシー ハブ
- Googleの公式ヘルプによると、「アクティビティの保存」をオフにした場合でも、サービス提供とフィードバック処理のために会話は最長72時間アカウントに保持されます。また、品質向上のために人間のレビュアーがレビューした会話は、アカウントから切り離された状態で最大3年間保持される場合があります。 – Gemini アプリのプライバシー ハブ
- 「アクティビティの保存」のオフ設定は、gemini.google.comの「設定とヘルプ」→「アクティビティ」から行えます。なお、オフにするとGmail・Googleカレンダー・Googleドライブなど、Workspaceアプリとの連携機能が利用できなくなります。 – Gemini アプリ アクティビティを管理、削除する
- AIによる概要の回答生成には、GoogleのAIモデル「Gemini」が使われています。Geminiはマルチステップ推論やマルチモーダル処理に対応しており、複数の情報源を統合して要約を生成します。 – AI Overviewとは?GoogleのAIによる概要が出ない理由・出し方を解説
- Search Labsの「AIによる概要など」設定は、試験運用版の機能のオンオフを切り替えるもので、通常の検索結果に表示されるAIによる概要のすべてを無効化するものではないとGoogleが明記しています。検索結果URLの末尾に「&udm=14」を付加することでウェブフィルタモードに切り替える方法が、現状で最も確実とされています。 – 【2025年最新】邪魔なAIによる概要をオフにする4つの確実な方法