最近、調べ物をしていると「これ、AIが書いたのかな」と思う文章に出会うことが増えました。
文章の癖が似ていたり、微妙に間違っていたりします。
こうしたAI生成情報がネット上に広がっていて、どう向き合うかは情報リテラシーの大きなテーマになりました。
そうした風潮から、「Slop Evader」というブラウザ拡張機能が出てきました。
- Slop Evader登場、AI生成コンテンツを排除する新ブラウザ拡張( 11月 28, 2025)
- https://chromewebstore.google.com/detail/slop-evader/mlofdhcgaaimlpbjlhpfnpjfpebjpdpp
1. 「AIスロップ」
「AIスロップ(AI Slop)」は、生成AIツールで作られた低品質のデジタルコンテンツを指す用語です。
AIが作った文章は、読みやすく揃えられていますが、内容の密度は薄くなりがちです。
そのため、「人間の書いた文章を読みたい」というニーズが生まれています。
「Slop」は、もともと「残飯(household food scraps)」のような意味で、
2020年代にスパムと同様の否定的な意味を持って使われるようになりました。
「AIスロップ」の問題点は、
- 一瞥しただけでは本物に見えるため、正確性を欠いた情報が拡散する
- 本物のクリエイターのコンテンツを押しのけ、仕事と収入を奪う
- 投稿プラットフォームの信頼性を毀損する(WikipediaもAI生成コンテンツの管理に苦慮するなど)
ただし、AI スロップといってもその情報としての品質はさまざまで、「AI生成(slop)のスパム(spam)」を、「slom」と呼ぶ場合もあります。

2. AI生成コンテンツを検索結果から弾く(AIブロック)
ただし、コンテンツがAIによって作られたかどうかを判定するのは難しいです。
その点、Slop Evaderのメカニズムは、単純。
ChatGPTの公開以前のコンテンツだけを検索結果に表示するという、かなり思い切った仕組みを持っています。
つまり、Google検索の結果をフィルタリングして、2022年11月以前のウェブページだけを表示するだけです。
これはフィルターとしては単純ですが、AI生成情報が増えた世界では意外と効果的なようです。
Slop Evaderは、Chromeウェブストアからを追加できます。
特別な設定はなく、入れるだけで有効になります。

キーワードで検索してみると、ページ上部に表示される結果が変わります。
最近よく見るAI要約サイトや生成系ブログがごっそり消え、代わりに個人ブログや昔の技術記事が並びます。
検索結果の風景が一気に昔に戻ったようでした。
開発者は、AI生成コンテンツの増加でネット上の「純度」が下がっていると言っています。
これは広告が大量に表示されるようになった時代に、広告ブロック拡張が登場した流れによく似ています。
つまり、Slop Evaderは“AIブロック”の第一歩なのかもしれません。
2.1. 古い情報のメリット・デメリット
当然ですが、2022年11月以降に「人間が書いた文章」も弾かれてしまいます。
ただし、意外と「情報が古いから役に立たない」とは限りません。
背景知識や考え方の部分は十分に使えますし、“人の経験”を手がかりとして理解が深まる場面もありました。
もちろん、フィルタの性質上、新しい情報は丸ごと消えてしまいます。
そのため、特に技術系テーマでは現状と合わない部分もあります。
また、古い記事すべてが質の高いわけではありません。
人間が書いていても、内容が薄いものは普通にあります。
Slop Evaderを使っても、最終的には自分が選ぶ必要があると感じました。
そして、この選ぶ姿勢こそが、これからの情報リテラシーの中心になるのだと思います。