【解決報告】OneDriveの共有フォルダが再び通常フォルダとして同期できるようになりました

はじめに

2025年2月末頃から発生していたOneDriveの共有フォルダ問題が解消されました。この問題は、他者から共有されたフォルダが通常のフォルダではなく、単なるインターネットショートカット(.urlファイル)として表示され、直接ファイル操作ができなくなるというものでした。

しかし、2025年4月28日、PCを起動すると共有フォルダが再び通常のフォルダとして同期・操作できるようになっていました。

問題の概要

OneDriveは、Microsoftが提供するクラウドストレージサービスです。仕事や学校で他の人とファイルを共有するとき、とても便利なツールです。冷蔵庫の中の食べ物を家族で共有するように、デジタルの領域でファイルやフォルダを共有できます。

従来は、誰かから共有されたフォルダを「ショートカットを保存」する操作をすると、そのフォルダがWindowsエクスプローラーやMacのFinderのOneDriveフォルダ内に同期され、自分のファイルと同じように直接操作できていました。これはまるで、友達から借りた本を自分の本棚に置いて、いつでも手に取れる状態にしておくようなものです。

ところが2025年2月末頃、OneDriveの仕様が変更され、共有フォルダが同期されなくなりました。代わりに、フォルダの場所を示す「.url」という拡張子を持つショートカットファイルだけが作成されるようになったのです1。このファイルをダブルクリックすると、ブラウザが開いてオンライン版のOneDriveが表示されるようになりました。これは、本そのものではなく、「この本はあの図書館の3階にありますよ」という案内カードだけをもらうようなものです。

問題が生じると何が不便だったか

この変更により、以下のような不便が生じていました:

  1. ファイルを直接編集するのに、毎回ブラウザを開く必要があった
  2. オフライン時にファイルにアクセスできなくなった
  3. 大量のファイルを一度に操作する作業が煩雑になった
  4. 他のアプリから直接ファイルを開けなくなった

例えば、編集中の文書を保存するたびにブラウザが起動し、再びログインを求められることもありました。これは、メモを取るためにいちいち図書館まで行かなければならないようなものです。特に、インターネット接続が不安定な環境や、多くのファイルを扱う仕事では大きな支障となっていました。

問題の原因

この問題は、Microsoftが行ったOneDriveのバックエンドサービス(裏側で動いているシステム)の変更が原因でした。Microsoftの公式サポートによると、「バックエンドサービスに加えるいくつかの変更が原因」とされています2

OneDrive の共有フォルダーにショートカットを追加する – Microsoft サポート

具体的には、OneDriveのファイル同期の仕組みが変更され、共有フォルダの取り扱い方法が変わったようです。これは、図書館の本の貸し出しシステムが変わり、本そのものを借りられなくなって、目録カードだけが渡されるようになったことに似ています。

解決への道のり

問題発生後、多くのユーザーがMicrosoftのサポートフォーラムやSNSで不満の声を上げ、元の仕様に戻すよう要望していました。Microsoftもこの問題を認識し、「.urlインターネットショートカットは、問題が解決されると自動的にフォルダーに変換されます」と回答していました3

OneDrive 共有フォルダーのショートカットがインターネット ショートカットとして表示される – Microsoft サポート

2025年4月に入ると、一部のユーザーから「『[自分のファイル]へのショートカットの追加』ボタンが再び表示されるようになった」という報告が出始めました。これは、Microsoftが段階的に修正を進めている兆候でした。

そして4月28日、PCを起動すると共有フォルダが通常のフォルダとして同期されるようになっていました。.urlファイルは消え、代わりに本物のフォルダが表示され、中のファイルも直接操作できるようになったのです。

一応、OneDriveのバージョンを確認すると、25.060.0330.0003でした。

現状の確認方法

問題が解決されたかどうかは、以下の方法で確認できます:

  1. OneDriveフォルダを開き、共有フォルダがフォルダアイコンで表示されているか確認する
  2. フォルダをダブルクリックして、ブラウザではなくエクスプローラー/Finder内で開くことを確認する
  3. フォルダ情報を見て、「OneDrive」や「共有フォルダ」と表示されているかチェックする

問題が解決された場合、共有フォルダは通常のフォルダとして扱え、オフラインでもアクセス可能になります。

公式情報について

興味深いことに、この問題の発生と解決について、Microsoftの公式リリースノートには具体的な言及が見当たりません。最新の公開情報(2025年4月16日更新)でも、同期アプリの信頼性向上や新機能についての記載はありますが、「共有フォルダの同期仕様復旧」や「ショートカット問題の解消」については明記されていません。

しかし、実際には問題が解決され、多くのユーザーが元の便利な機能を取り戻しています。公式アナウンスがなくても、システムの動作自体が改善されたことが重要です。

macOS版でも同様に

まとめ

OneDriveの共有フォルダが.urlショートカットではなく、再び通常のフォルダとして同期・操作できるようになりました。この変更により、共有ファイルへのアクセスが格段に便利になり、オフライン作業やファイル管理が効率的になりました。Microsoftは公式に詳細を発表していませんが、ユーザーからの声を受け止め、バックエンドサービスを修正したようです。OneDriveユーザーにとって、これは大きな改善となりました。

  1. 個人用ファイル フォルダーにある一部の OneDrive 共有フォルダー のショートカットは、実際のフォルダーではなく .url インターネット ショートカットとして表示される場合があります。 フォルダー ショートカットを開こうとすると、フォルダーではなく Web ページとして開きます。 – OneDrive の共有フォルダーにショートカットを追加する – Microsoft サポート
  2. この問題は、バックエンド サービスに加えるいくつかの変更が原因です。 .url インターネット ショートカットは、問題が解決されると自動的にフォルダーに変換されます。 共有フォルダーのコンテンツには引き続きアクセスできますが、OneDrive.com 経由でアクセスできます (サインインするように求められる場合があります)。 – OneDrive の共有フォルダーにショートカットを追加する – Microsoft サポート
  3. この問題は、バックエンド サービスに加えるいくつかの変更が原因です。 .url インターネット ショートカットは、問題が解決されると自動的にフォルダーに変換されます。  – OneDrive 共有フォルダーのショートカットがインターネット ショートカットとして表示される – Microsoft サポート