¥ ペイディからの請求とAmazonの「送料無料」

「突然、身に覚えのない請求メッセージが届いたものの、どうしたらよいかわからない」という相談がありました。

出典:ペイディの電話番号! 滞納時に注意すべき最終督促までの流れと対処法| Reset Me

これは、ペイディからの請求メッセージ。
今回は、Amazonの送料無料を選んだつもりが、いつの間にか有料会員として登録されていたようです。
というのも、クレジットカード情報を入れなくても、電話番号やメールアドレスを入力するだけで請求が来るのがペイディの特徴です。オンラインの仕組みに不慣れだと、意図せずに登録してしまうことがあるのです。

「Paidy(ペイディ)」の支払いとは?

次のような請求がメールやメッセージで届いていました。

Paidyの支払期日が過ぎています。以下をご確認の上、お支払い下さい。

ペイディ」は、メールアドレスと携帯電話番号だけで利用できる「後払いサービス」です1。Amazonの購入画面から登録できますが、別会社のサービスです。ペイディの特徴は、オンラインでの支払いをコンビニ払いに切り替えることができることです。支払い方法として、口座振替や銀行振込だけでなく、コンビニ払いを選択することができます。

たとえば、クレジットカードを作ることができない学生の場合、コンビニでAmazonギフトカードなどのプリペイドカードなどを毎回購入して、そこから使う必要があります。ペイディを使えば、コンビニのレジで一月分をまとめて支払えるようになるわけです。

出典:corp.paidy.com

ただ、「クレジットカード」や「後払い」を使いたくない人が、Amazon内で必要な連絡先登録だと思って意図せずに登録しているケースも少なくありません。

請求の内訳を会員ページで確認する

リンク先のログインページ(MyPaidy)には、パスワード入力はありません。
登録済みのメールアドレス・電話番号を入力し、送られてくる認証コードを入れると、ペイディからの請求内訳を確認できる仕組みです。

出典:Paidyから「認証コードは ○○です。ログイン画面にご入力ください。」が届いた – ソフト

ですので、ペイディの登録時にもパスワードを決めることがありません。

今回は、以下のような明細になっていました。

  • 前月分:850円(Amazonプライム月額料金 + 延滞による回収手数料:250円)
  • 今月分:600円(Amazonプライム月額料金)

延滞料金として、250円も加算されていました2
ペイディの支払期日は利用の翌月27日です3。コンビニ払いをしないまま、この期日を過ぎると、遅延損害金(年利14.6%で日割り計算)と回収手数料が発生します4。今回は、遅延損害金が0円だったので、回収手数料の250円だけがかかりました。

さらに、コンビニで支払う際には、390円のコンビニ払い手数料もかかります5。口座振替や銀行振込を選べば手数料は無料ですが、最初にコンビニ払いで登録した場合、そのまま手数料が発生します。

しかも、ペイディのアプリや会員サイトでは、まずは延滞している前月分を支払わないと、今月分の支払いコードが表示されませんでした。

つまり、このケースでは、850+390+600+390 = 2,230円 が必要になってしまいます。
もともとは、600円×2か月分でも、手数料を含めると2倍ぐらいの支払いになってしまうんですね。

Amazonプライムとペイディの関係

ペイディの登録は、Amazonで買い物を利用しているときに無意識にしていることが多いようです。というのも、Amazonの買い物では、「送料無料にする」という選択肢が目立って表示されます。これはAmazonプライムの無料体験です。無料体験は30日間ですが、期間が終わると自動的に有料会員に切り替わります。月額600円(税込)の会費が発生する仕組みです6。月額600円(税込)の会費が発生する仕組みです7

問題は、この無料体験には、支払い方法を設定する必要があることです。その中に、クレジットカードを持っていなくても、「あと払い(ペイディ)」という選択肢が用意されているのです8。本人確認のつもりで連絡先情報を入力すると、「後払い」に登録されてしまうのです。

こうなると無料期間が終わると、自動的に有料契約が更新され、登録したペイディに自動的に請求が届きます9。ただし、当初ペイディからメッセージが来ても、それが何の請求なのか分からず、迷惑メッセージだと勘違いしてしまうのです。

Amazonプライムの解約と返金

まず、Amazonプライムを継続する意思がない場合は、解約手続きをします。正確には、「Amazonプライム会員資格の終了」です。

Amazon公式サイトにログインし、「アカウント&リスト」から「プライム会員情報」を選び、「会員資格を終了する」を選択します。

基本的には解約しても、すでに請求された分の支払いは必要です。しかし、「プライム会員」を終了したら、前月分の請求金額が850円から250円になりました。

¥ 請求の変化:解約前 → 解約後 解約前 前月分 プライム料金 600円 延滞手数料 +250円 コンビニ手数料 +390円 今月分 プライム料金 600円 コンビニ手数料 +390円 解約後(返金適用) 前月分 プライム料金 600円 延滞手数料 250円 返金適用 -600円 コンビニ手数料 +390円 今月分 プライム料金 600円 コンビニ手数料 +390円
  • 前月分:250円(プライム料金) + 手数料:250円 – 返金 600円
  • 今月分:600円(プライム料金)

これは、Amazonプライムには特典未使用時の全額返金制度があるからです10。利用状況によりますが、今回は未使用の今月分のAmazonプライム料金が返金されました。

ただし、ややこしいことに、今月分のペイディ支払いがキャンセルされるわけではありません。Amazonのペイディを通しての「返金」はすぐに処理され、そのためペイディへの支払い分が減額されます11。そこで、ペイディは、喫緊の支払いである前月分のペイディ支払いから減額したようです。

このように月度と支払の対応関係が複雑になってしまうのは、ペイディとAmazonは別会社だからです。
今月分の請求は、いったんAmazonからペイディに移っていて、Amazonとユーザーの関係上は「決済完了」していたのです。

ペイディでの支払い方法

すでに請求されている分は、支払う必要があります。ペイディの支払いには、スマートフォンアプリを使う方法とパソコンを使う方法があります。

「ペイディ」アプリでバーコードを表示

スマートフォンに「ペイディ」アプリをインストールすると、バーコードを表示できます12。このバーコードをコンビニのレジで見せるだけで支払いが完了します。セブンイレブン、ローソン、ミニストップ、セイコーマートで利用可能です。

ただし、スマートフォンで生体認証(指紋認証や顔認証)を設定すると、一定期間はSMS認証が不要になります。しかし、設定していない場合は、アプリを開くたびにSMSで認証コードが送られてきます13。毎回、メールアドレスと携帯電話番号を入力し、届いた4桁の番号を入力する必要があり、スマホに慣れていないと特に面倒です。

会員サイトで「お支払い受付番号」を確認

パソコンからインターネットのペイディの会員サイト(MyPaidy)にアクセスすることもできます。

認証コードを入力して、ログインするとマルチコピー機で利用するための「お支払い受付番号」が表示されます。

この番号をメモして、コンビニのマルチコピー機で操作します。画面の指示に従ってお支払い受付番号を入力すると、申込券が印刷されるのでレジで支払いを完了させます14。ちなみに、セイコーマートでは店頭レジで「インターネット支払い」と伝え、お支払い受付番号を店員に伝えます。

ペイディの延滞の注意点

ペイディの支払いは、期日を過ぎるとさらに延滞料金が増えます。できるだけ早く支払いを済ませることが重要です。支払いが難しい場合は、ペイディのカスタマーサポート(0120-971-918、平日10時〜18時)に連絡してください。分割払いや期日の相談ができる場合があります。

支払いを2ヶ月以上放置すると、信用情報に影響が出る可能性があります15。また、弁護士からの督促や、最悪の場合は法的措置が取られることもあります。

まとめ

Amazonプライムの無料体験は30日間で自動的に有料会員に切り替わる仕組みです。支払い方法として「あと払い(ペイディ)」を選択すると、クレジットカードがなくても登録できますが、無料期間終了後は自動的に請求が発生します。不要な場合はAmazonプライムを早めに解約し、ペイディの支払いは期日内に完了させることが重要です。

ペイディの支払期日は翌月27日で、遅れると延滞料金(回収手数料250円と遅延損害金年利14.6%)が加算されます。コンビニ支払いの場合、1回払いごとに手数料390円がかかります。スマートフォンのアプリではバーコード支払いが可能ですが、生体認証を設定していない場合は毎回SMS認証が必要です。パソコンからはMyPaidyで支払い受付番号を取得し、コンビニのマルチコピー機で手続きを行います。

  1. ペイディは、メールアドレスと携帯電話番号を入力し、SMSで届く4桁の認証コードを入力するだけで利用できる後払い決済サービスです。 – Paidy(ペイディ)とは?支払い方法や手数料と仕組み、メリットを解説
  2. ペイディの支払い遅滞時の回収手数料は、2025年1月31日の改定により153円(税込)から250円(税込)に変更されました。 – 【重要】お支払いを遅滞した際の回収にかかる費用が変更となります
  3. ペイディの支払期日は、コンビニ払いと銀行振込の場合は翌月27日まで、口座振替の場合は翌月27日に自動引き落としです。 – 支払い方法が知りたい : ペイディ カスタマーサポート
  4. ペイディの支払いを遅滞した場合、年利14.6%の遅延損害金が発生します。計算式は「延滞総額×14.6%÷365×延滞日数」です。 – ペイディの支払いに遅れたらどうなる?1日・1週間・1ヵ月など時系列ごとに起こることや対処法を紹介
  5. ペイディのコンビニ払い手数料は、1回払いのみの場合390円(税込)です。口座振替は手数料無料、銀行振込は金融機関により異なります。 – 手数料について知りたい : ペイディ カスタマーサポート
  6. Amazonプライムの無料体験は30日間で、期間終了後は自動的に有料会員(月額600円または年額5,900円)に移行する仕組みです。 – Amazonプライム無料体験の始め方と注意点|登録→自動更新オフ→解約まで【2025】
  7. Amazonプライムの月額料金は600円(税込)です。年額プランは5,900円(税込)で、月額換算すると約491円となります。 – Amazonプライム の月額料金はいくら?
  8. Amazonプライムの支払い方法として、クレジットカード、携帯決済、あと払い(ペイディ)、PayPayアカウントが選択可能です。ペイディはクレジットカード不要で、メールアドレスと携帯電話番号のみで利用できます。 – Amazonプライム会員に無料で登録する方法と注意点【2025年10月最新】
  9. Amazonプライム無料体験にペイディを選択した場合、無料体験期間終了の翌月からペイディにAmazonプライムの会費請求が発生します。 – Amazonプライム無料体験とペイディの請求について知りたい
  10. Amazonプライムでは、プライム特典を一度も利用していない場合、解約時に会費が全額返金されます。この返金制度は公式に明記されており、利用状況によって自動的に判定されます。 – Amazonプライム会員登録のキャンセルについて
  11. Amazonプライムの返金処理は2〜3営業日で完了し、支払い方法(クレジットカードやペイディなど)に対して返金されます。ペイディでの支払いの場合、返金分が未払い分から相殺される形で処理されることがあります。 – Amazonプライムを解約する方法──返金の仕組みやタイミングなども解説
  12. ペイディアプリでバーコード払いが利用できるコンビニは、セブンイレブン、ローソン、ミニストップ、セイコーマートです。ファミリーマートはバーコード払いに対応していません。 – バーコードで支払いたい : ペイディ カスタマーサポート
  13. ペイディアプリでは、Face ID、Touch ID、生体認証などを設定すると、一定期間SMS認証が不要になります。設定していない場合は、メールアドレスと携帯電話番号によるSMS認証が毎回必要です。 – Face ID、パスコード、生体認証など、ログイン時の認証について知りたい
  14. ローソン・ミニストップではLoppi端末、ファミリーマートではマルチコピー機を使用して、お支払い受付番号を入力します。 – 代金お支払い(マルチコピー機)
  15. ペイディプラス、超あと払い、ペイディあと払いApple専用を利用している場合、2ヶ月以上の滞納により信用情報機関に事故情報(ブラックリスト)が登録される可能性があります。ペイディ一括払いの場合は信用情報による与信を行っていないため、異動情報は登録されません。 – Paydy(ペイディ)の支払いが遅れたらどうなる?弁護士が解説